お慕い申し上げますのあらすじ・作品解説
お慕い申し上げますは、原作・朔ユキ蔵の青年マンガで、2011年より集英社のジャンプ改にて同誌が休刊する2014年11月号まで連載され、単行本としては全6巻・全37話(完結)がヤングジャンプコミックスΧより刊行されている。 男性視点からの煩悩と恋愛を描いたストーリーが主軸であるが、寺檀制度の実情も事細かく描かれている。仏教に関する専門的な情報がわかりやすく随所に描かれており、自身と仏教との関係を読者に問いかけるような描写もある。 主人公はなりゆきで実家・祥願寺の副住職となった29歳の佐伯清玄。彼は妻はめとらないことを決心するも、性欲に負けてセフレを作る始末。結局は元・マラソン日本代表の清沢節子とお見合いし、気になる想いを持つも一旦は断る清玄。しかし、節子は翌日、再び現れる。そんな時、役僧の高木清徹が戻ってきて三角関係が生じる。 物語の舞台のモデルとなった寺や街に関する情報はなく、いわゆる聖地は存在しないとされている。
お慕い申し上げますの評価
お慕い申し上げますの感想
仏門の中で生きる覚悟と意味を問う
死ぬのが怖いからたった6巻なのだが、やはり仏教についての漫画は深いよね。生きるって何なのか、死ぬって何なのか、考えずにはいられなくなるし、人は支えあうと言いながら、一人で生まれて一人で死ぬものなのだと考える。道に悩む人ほど苦しく、一人でいたい人ほど仏門を選ぶ気がする。誰かと関わることが怖かったり、鬱陶しかったり、傷つきたくないし傷つけたくないから一人になりたくて…。だから危ない宗教がなくならないんだよね。すがりたいんだもの。そして、わかってくれる同胞を得ることができるんだもの。ここで描くのは、日本では真っ当というか、よくある寺の仏教のお話。そこには和尚様がいて、息子の坊主がいて、寺の子でもないのに出家してしまった男がいて。自分の生きる意味に考えて悩み、欲とは何なのかを問いかけていた若い坊主たちのもとに、一人の女性が見合い相手としてやってくる…。清玄と清徹が抱いていたのは、「死ぬ」という概...この感想を読む
面白かった
「お慕い申し上げます」は結婚はしないと決めているけど、女の人には惹かれてしまうという坊主の生き方を描いた漫画になっています。主人公は、実家の副住職を勤める佐伯清玄。清玄は生涯結婚しないことを決めているのですが、色欲には負けっぱなしでいつも悶々としてます。笑そんな彼の元にお見合い相手がやってきたところで物語は始まっていきます。清玄は、戒律を守るために結婚しないと決めているのにセフレのような存在はいたりで、それを女の肌が悪いとか言っちゃったりしてます。結構好き嫌いは別れる漫画かもしれないんですが、心理描写がとても丁寧にリアルにかかれていて、私は好きな漫画です。