お慕い申し上げますの評価
お慕い申し上げますについての評価と各項目の評価分布を表示しています。実際に漫画を読んだレビュアーによる評価が2件掲載中です。
各項目の評価分布
お慕い申し上げますの感想
仏門の中で生きる覚悟と意味を問う
死ぬのが怖いからたった6巻なのだが、やはり仏教についての漫画は深いよね。生きるって何なのか、死ぬって何なのか、考えずにはいられなくなるし、人は支えあうと言いながら、一人で生まれて一人で死ぬものなのだと考える。道に悩む人ほど苦しく、一人でいたい人ほど仏門を選ぶ気がする。誰かと関わることが怖かったり、鬱陶しかったり、傷つきたくないし傷つけたくないから一人になりたくて…。だから危ない宗教がなくならないんだよね。すがりたいんだもの。そして、わかってくれる同胞を得ることができるんだもの。ここで描くのは、日本では真っ当というか、よくある寺の仏教のお話。そこには和尚様がいて、息子の坊主がいて、寺の子でもないのに出家してしまった男がいて。自分の生きる意味に考えて悩み、欲とは何なのかを問いかけていた若い坊主たちのもとに、一人の女性が見合い相手としてやってくる…。清玄と清徹が抱いていたのは、「死ぬ」という概...この感想を読む