大人も子どもも楽しめるハートフルな絵本
畠中恵さんの人気シリーズ『しゃばけ』の外伝的な絵本です。『しゃばけ』シリーズ愛読者ならおなじみの佐助や仁吉はまだ出てこない(来たばかりで引きあわされていない状態かと)主人公、一太郎の幼少期のお話です。例によって寝付いている一太郎が独り寂しくしていると、天井に小鬼を見つけます。記念すべき家鳴との初対面の瞬間ですね。家鳴の方もまだ一太郎とどう接していいのか戸惑っている感じで、姿を見せて、廊下を滑ったり、影絵遊びをしたり、しゃぼん玉に乗ってみせたりしても、一太郎が話しかけようとすると消えてしまいます。それを、かくれんぼ感覚でワクワクしながら探す一太郎がとてもかわいくて、心が温まります。最後には、もちろん家鳴と一太郎は仲良しになるのですが、クライマックスはぜひ読んでみてください。絵本なので、5分もあれば読めてしまう手軽な1冊ですが、『しゃばけ』ワールドの魅力はたっぷりつまっています。絵もとても...この感想を読む
5.05.0