憑神の評価
憑神についての評価と各項目の評価分布を表示しています。実際に小説を読んだレビュアーによる評価が1件掲載中です。
各項目の評価分布
憑神の感想
不器用な男のすばらしい人生
実直にしか生きられない男の悲しくも素晴らしい人生の物語です。三廻稲荷にお参りしたはずが、間違えて三巡稲荷へお参りしてしまい、貧乏神、疫病神、死神に順に取りつかれてしまいます。主人公は養父によって嫁家から追い出され、兄夫婦と両親とともに暮らしていましたが、才もあり、真面目で実直な性格であり、とても好青年です。なのに、運がない・・・・みていて本当に憎めないというか、むしろ助けてあげたくなります。きっと神様も同じ気持ちになったんでしょうね、人を変えて取りつき、結局主人公を助けます。最後の死神以外は・・・。自分の最後を決め、全うした主人公の最後をもう笑うことができなくなります。笑いあり涙あり、本当にそんなお話です。