ミーナの行進の評価
ミーナの行進についての評価と各項目の評価分布を表示しています。実際に小説を読んだレビュアーによる評価が2件掲載中です。
各項目の評価分布
ミーナの行進の感想
小川洋子作品にしては異色のすっきり感!
小川洋子中期のすっきり三部作の一つ!2003年の「博士の愛した数式」、2004年の「ブラフマンの埋葬」と並んで2006年の本作は、若い女性が選ぶ小川洋子の小説で必ず上位に入る作品と言える。 何と言ってもこの三作は、それ以前の彼女の作品と比較して、キモさやグロさが無く、わかりやすく、文章もさっぱりしているので、中高生にも好んで読まれる。 中でも本作「ミーナの行進」は最もシンプルでキャッチー、そしてイノセントだ。他の作品で小川洋子が多用する特有の不思議さも全く取り入れていない。(こっくりさんは不思議っぽいが当時の流行を表すガジェットと受け取って良いだろう)珍しく主要なキャラクターの多くに名前があり、役割、性格、後日譚までも明確にされていて、読後感も非常にいい。作中に書かれた事実がストーリーの全てであり、他の小川作品に多く見られる、難解だがその分読むたびに複数の解釈を楽しめる、というタイプの...この感想を読む