さよならドビュッシーのあらすじ/作品解説

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さよならドビュッシー

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文章力
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ストーリー
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演出
3.67
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さよならドビュッシーのあらすじ・作品解説

さよならドビュッシーは、中山七里による音楽ミステリーで、ピアニスト岬洋介が登場するシリーズの第1作目である。2010年1月に宝島社より刊行された。 ピアニストを目指す16歳の遥が主人公。資産家の祖父と、仲良しの従姉妹とともに自宅で火事にあうが、ひとりだけ奇跡的に一命を取り留める。全身火傷を負い、指も思うように動かない遥に、音楽教師やクラスメイトたちも冷たい中、岬洋介がレッスン役を買って出ることに。しかし夢に向けて、コンクールに向けての練習の日々に、次々と不可解な出来事が遥の周りで起こり始める。ついには殺人事件まで起こり、衝撃のラストへ。 ドビュッシーの旋律に乗せた音楽青春小説でもあり、探偵役となっている岬洋介の推理が冴え渡る極上のミステリーでもあるこの作品は、第8回「このミステリーがすごい!」で、大賞を受賞している。 2013年には、橋本愛主演で映画化もされており、この時、岬洋介役には現役のクラシックピアニスト、清塚信也が抜擢されている。

さよならドビュッシーの評価

総合評価
3.003.00
(3件)
文章力
2.502.50
ストーリー
3.333.33
キャラクター
3.333.33
設定
3.333.33
演出
3.673.67

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さよならドビュッシーの感想

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物語構成、キャラクター、音楽の見事な融合

ミステリーの常套手段信用できない語り手(英語: Unreliable narrator)とは、誰かの独白や手記など一人称で語られる物語の手法を指します。代表的なところではアガサ・クリスティーの『アクロイド殺し』。日本の作家であれば湊かなえの『母性』、降田天の『女王はかえらない』など、ミステリーファンであればいくつか思い当たるものがあるのではないでしょうか。本作『さよならドビュッシー』もこの手法に則って書かれたもので、最終的に語り手が入れ替わっていたというのが衝撃のラストに繋がってゆきます。では、信用できない語り手にはいくつか典型例がありますので、その内容から詳しく見ていきたいと思います。1.子供の語り手前述の『女王はかえらない』がこれにあたりますが、子供であるがゆえに経験や判断が正常にできておらず、結果的に読者を騙してしまうというパターンです。子供ならではの思い込み、子供だけの常識により、時として大人には理解...この感想を読む

3.53.5
  • ayanemqnayanemqn
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  • 2232文字
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