ツール・ド・フランスを舞台にしたロードレースに引き込まれる
この世でいちばん過酷な楽園「エデン」は自転車競技の一種であるロードレースというスポーツの魅力について熱く描かれていた前作「サクリファイス」の続編で、アシストとしてチームに尽くす白石誓を主人公に、舞台は一気にロードレースの最高峰であるツール・ド・フランスにうつる。それまで自転車競技に全く興味のなかったわたしも「サクリファイス」を読んでまんまと引き込まれてしまって、新刊コーナーに「エデン」を見つけたときは即座に買ってしまった。作者の術中にはまってしまったようで少し悔しい。「サクリファイス」は「犠牲」がキーワードになっていたけれど、今作の「エデン」は「楽園」がキーワードだ。「楽園」は自転車選手なら誰もが目指す「ツール・ド・フランス」のことなのだけれど、その「楽園」で繰り広げられる男たちの熱いドラマが、読んでいて胸を高鳴らせた。ルールや紳士協定について知るほどおもしろい初め自転車競技は陸上のよ...この感想を読む
4.04.0
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