ああ無情の評価
ああ無情についての評価と各項目の評価分布を表示しています。実際に小説を読んだレビュアーによる評価が1件掲載中です。
各項目の評価分布
ああ無情の感想
驚かされるジャン・ヴァルジャンの生き方
葛藤こそがドラマの源となるレ・ミゼラブルは、舞台や映画で何度も上演されている名作、日本題では「ああ無情」と付いていましたが、最近ではほとんど「レ・ミゼラブル」で通っています。レ・ミゼラブルというと格好いいですが、私としては「ああ無情」という日本語の題名の方が、心に響きピッタリだと思います。あまりこの題名を使わなくなってしまったので、残念な限りです。こうしようと思ったことが、思うようにならないという葛藤こそが、ドラマの源になっているのだと「レ・ミゼラブル」を読んで思います。もしもジャン・ヴァルジャンに何の障害もなく人生を送っていたとしたら、人の痛みもわからず、神父の気持ちも感じる事なく生きて行くでしょう。それは、ジャン・ヴァルジャン以外の人物にも言える事です。ジャバールにとっては、ジャン・ヴァルジャンが障害であり、フォンティーヌにとっては遊ばれた男や預けてしまった事が、自分とって障害とな...この感想を読む