深く深く、砂に埋めての評価
深く深く、砂に埋めてについての評価と各項目の評価分布を表示しています。実際に小説を読んだレビュアーによる評価が1件掲載中です。
各項目の評価分布
深く深く、砂に埋めての感想
真梨幸子の描く、美しき悪女
現代のマノン・レスコー本作は、『殺人鬼フジコの衝動』『5人のジュンコ』など次々と映像化される衝撃作を生み出すイヤミスの女王・真梨幸子の4作目にあたります。もともとフジコよりも前に出版されていた作品ですが、文庫化されたのはフジコより後。フジコ前の作品はどれも評価が低く、文庫化まで時間がかかっていたということがわかります。しかし、評価が低いということは面白くないのでは?と思うは大きな間違いです。私は、本作こそ映像化に最も適した作品だと思いますし、ある意味東野圭吾の『白夜行』『幻夜』に匹敵する凄みがあると感じています。美しい女性が周りを翻弄してゆくという物語は古今東西どこにでもありますが、やはり有名なのは悪女文学の金字塔『マノン・レスコー』です。知らない方のために、簡単なあらすじを紹介します。オペラ・マノンレスコー美しきマノンは、修道院に入る前にデ・グリューに見初められ、パリに連れていかれます...この感想を読む