ウは宇宙船のウのあらすじ・作品解説
ウは宇宙船のウは、SF作家のレイブラッドベリの原作を『ポーの一族』などで知られる、萩尾望都が漫画化したものである。 物語の舞台は、有人宇宙船が定期的に飛び立つ近未来。主人公は、宇宙飛行士を夢みる少年とその親友。ある日少年の元に、夢にまで見た迎えがやって来る。夢が叶う喜び。避けては通れない、大切な母や同じ夢を持つ親友との別れ。ブラッドベリの透き通るような世界観が、萩尾望都の画でみごとに表現され、とても評価の高い作品となったのである。 単行本としては、他のブラッドベリの作品を合わせて、ブラッドベリSF傑作選として出版され、SFファン、漫画ファンともに満足させた作品となったのである。 その後萩尾望都は、小松左京の『百億の昼と千億の夜』を漫画化するなどして、SF界にも漫画界にも大きな足跡を残したのである。1970年代、萩尾望都、竹宮恵子等が口火となり、少女漫画でのSFというジャンルが花開いたとも言える。
