オイアウエ漂流記の評価
オイアウエ漂流記についての評価と各項目の評価分布を表示しています。実際に小説を読んだレビュアーによる評価が1件掲載中です。
各項目の評価分布
オイアウエ漂流記の感想
私も言いたい「オイアウエ!」
冒頭から引き込まれるスタートダッシュのよさのんきな始まりから飛行機事故へと一転する展開なのだが、最初の1ページ目から目が離せない。荻原浩作品でよくある登場人物それぞれの立ち位置からの表現により、同じものを見ていても違いが感じられて奥行きが広がり、読み手側の世界も広がる楽しみがある。ただこの設定の難しさは、登場人物の個性がしっかり確立されていないとかなり混乱するが(他の本ではそれは時々よくある。そしてちょっと前のページを繰ったりをしなくてはならない)、彼の作品ではそういう心配はない。トンガという国にゴルフ場開発するための下見にきた社員5名(得意先含む)、新婚旅行中の薮内と早織、環境保護団体に属するサイモン、慰霊にきたおじいちゃんと孫の仁太とパイロットと犬、総勢10名と1頭が飛行機が海に不時着(パイロットはこの時死亡)して漂流し、小さな無人島にたどりつく。このパイロットは陽気なコンガ人で、...この感想を読む