狂骨の夢の評価
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各項目の評価分布
狂骨の夢の感想
幾度も続く死の連鎖
どこまでこの京極堂シリーズは分厚くなるのだろう。そう思いながらもやはりこの分厚さであるが故の面白さがここにはあるのだ。前作で亡くなった久保竣公の葬儀に出席していた関口巽は同席していた宇多川から相談を受ける事となる。なんとも奇妙な不可解な事が起こっていると宇多川から相談を受けた関口は目眩坂を登って京極堂の元へ向かう。死者が何度も蘇りそして何度も同じ様に殺される。不可解さはあるが本作は前作よりアクが強くない、どんよりとした夜の海を覗き込んでいる様な感じだ。今回の見所は宇多川朱美の夢。髑髏は沈みゆき朱美は次第に俗世から離脱し壊れていく。いさま屋との朱美の出会いも見所だ。レギュラーキャラよりもサブキャラに惹かれた作品でもある。