贖罪の評価
贖罪についての評価と各項目の評価分布を表示しています。実際に小説を読んだレビュアーによる評価が3件掲載中です。
各項目の評価分布
贖罪の感想
罪の重さに比例する「贖罪」だったのだろうか?
最後まで犯人がわからない緊張感「贖罪」は、湊かなえによる3作目の作品。デビュー作の「告白」と同じように登場人物の台詞で物語が進行していく。第63回日本推理作家協会賞長編及び、連作短編編集部門の候補作となった作品です。作者である湊かなえは、ラジオドラマの脚本大賞で受賞した事もあり、台詞形式で進んで行く少し変わった小説となっています。当初、犯人はわからないものと思って読み進めて行くと、意外な展開から犯人像が浮かび上がっています。それは、子供たちを憎み殺人者とののしっていた、エリカの母親に関係する人物でした。これを最後まで、わからない状態描いているので、ぐいぐいと物語の中にひきこまれます。台詞での語り口調となっていますので、文章が苦手と感じる方におすすめです。犯人は母に恨みを持った人物、つまり母親のかつての交際相手、しかもエリカの父親だったのです。エリカの父親だったという事から、さらなる悲劇と...この感想を読む