ツレがうつになりまして。の感想一覧
映画「ツレがうつになりまして。」についての感想が11件掲載中です。実際に映画を観たレビュアーによる、独自の解釈や深い考察の加わった長文レビューを読んで、作品についての新たな発見や見解を見い出してみてはいかがでしょうか。なお、内容のネタバレや結末が含まれる感想もございますのでご注意ください。
同じ病気の私からみた、”ツレがうつになりまして”の存在意味
うつ病がテーマの作品は見たくなかった私現代病と聞いたことがある”うつ”という病気。何事にも、興味を示さなくなり、今まで楽しく思っていた事に対しても無感情になってしまう。涙が止まらなくなる、頭痛がする、吐き気がする。人混みの中にいられなくなる。意味もなく不安で仕方なくなる。体が重く思うように動けなくなる。布団にくるまり、暗い部屋にいると落ち着く。これは全て私自身の経験から述べたものです。私も、ツレと同じ”うつ病”です。この作品のタイトルを見た時、最初は絶対に見たくないと思いました。何故か分からないけど、この病気の気持ちが映画で表現できるのかと、何だか悔しい気持ちになったからです。うつ病を映像化したことで何になるのか全く意味が分かりませんでした。誰かのためになるのか、うつ病を世間の人に知ってもらうためか。知ってもらったところで、うつ病は良くなる訳ではないし、この映画を見ただけで、そう簡単に...この感想を読む
雰囲気が良いです。
映画の雰囲気が良いです。出ている俳優さん達が、皆演技上手な方ばかりで安心感があります。人間どっかで、しんどくなる時はあって、この作品の良いところは復活するところまで描いてくれているところかなぁと思うんです。鬱になったら、これからの人生全て終わり!!って感じじゃなくて、大丈夫だよ〜って言ってくれるような作品だから嬉しくなりました。とても安心感があります。そして、大事な人を大事にしたいと本当に思います。もしツレが鬱になったら、絶対支えたいし、自分が鬱になったら支えて欲しいし、鬱じゃなくてもしんどくなったら支えて、支えられて人生歩んで行きたいなぁと思いました。
身近な人を大切にしたくなる。
売れないマンガ家晴子の夫・通称ツレが、ある日突然うつ病になる。彼の変化に気付けなかったことを後悔する晴子は、ツレの回復のために協力しようと努力するが・・・主演の宮崎あおいさん・堺雅人さんが、ほのぼのとしたどこにでもいる夫婦を好演しています。割とあっさりと描かれていましたが、うつ病の治療は難しいもの。長くかかる病気を通して、夫婦のあり方や人間関係について考えさせられました。終盤の結婚式での誓いを改めて行うシーン、とてもよかったです。穏やかな日常を保っていくことが、どんなに大変なことか。観終わったあと、温かい気持ちになる良い作品です。
夫婦の有り方
ウツ病は、誰しもがかかる可能性のある病気です。特に、この映画に出てくる堺雅人さん演じる幹夫さんのような、ネクタイの色も曜日で決めているくらい几帳面な方は、ウツ病になりやすい。。と言われていますよね。決して悪いことは無く、自分でウツ病になりたいと思ってなってる訳でもない。 そんな幹夫さんを見てるととても辛くなりましたが、宮崎あおいさん演じる晴子さんがとにかくチャーミングで、病気になった夫の為を献身的に支え、そして、いつも笑顔。本当に素敵な奥さんだと思いました。『仕事をやめなかったら離婚』そんな事、なかなか言えないと思います。素敵な言葉だと思います。夫婦で助け合い、支えあい生きていく。その素晴らしさを教えてもらったような気がします。
不幸は良い人の事が好き
スーパーサラリーマンの夫役を堺雅人がその奥さんで売れない漫画家の役を宮崎あおいが演じています。一見アンバランスな様でも幸せに暮らしていた夫婦に突然不幸がおとずれる。スーパーサラリーマンの夫(ツレ)が心因性うつ病と診断されたのだ。妻の晴子はその事実やツレの変化にまったく気付かなかった事に反省をする。うつ病の原因となったのは仕事の内容であった。そのツレに対して晴子は「会社を辞めなきゃ離婚だと」いうセリフを解き放つ。この映画で一番印象深いセリフです。妻として夫を支える意気込みが全てこのセリフにつまっていて思わず涙してしまいました。夫婦の軽い空気感がこの重い題材の映画をみやすくさせてくれています
夫婦の関係を考えさせられる作品
映画を見ながらずっと考えていたことは、もしも自分がハルさんの立場だったら、同じように振る舞えるかな、ということ。具体的にこの薬を飲んだら治る、こうしたら治るという病気じゃないからこそ、焦りたくもなるし、自分に余裕がない時には受け入れられなくなる。けれど、ハルさんは絶対にツレを思いやることをやめなかった。ハルさんとツレが二人で重なっているシーンは予告編でも流れていたけれど、夫婦の本当に仲のいい姿を表現してあっていい。それから同じ年に結婚した夫婦で集まった時の話。あのシーンは劇場でのすすり泣く音が聞こえた。うつ病でなくても夫婦の危機は必ず一度はある。そんな時、もう一度向き合うために勇気をもらえる作品。
夫婦で乗り越える。
何を隠そう我が家も相方がウツになり大変な時期がありました。そんなときこの映画を観て、「そうだ!私もこんな相方になろう!!」と心に強く決めたのを覚えています。時には一緒に悩んで、時には放置プレイ(笑)一緒に泣くことも大事。でも頑張っている人にこれ以上頑張れは言ってはいけないし言えませんよね。そんなリアルな感じをよく演出してある一本だと思います。時間が短縮されていますのですぐに良くなったように感じてしまいますが身の回りにウツの方が居らっしゃる方は共感できることも多いと思います。「ツレがウツなんで仕事下さい!」明るく言える奥さんってすごい!!と感動しました。
夫婦
理想と言っていいのかはわからないけれどいつ誰の身におこってもおかしくない事だからこそそうなった時にこうなれれば良いなと思った。重たい雰囲気が漂っても良い様な内容の映画なのにどこか希望がさす様な作り方になっているそれは妻が本当に強い人間だからだと思う私はきっとあんな風にはなれないこの映画を見たあとに本当にあった話だった事を友人から聞いてまたビックリしたただただこの夫婦を尊敬してしまう。夫婦って所詮は赤の他人同士なのに家族になるって事はきっとこういう事なんだと思う本当の意味で支え合っているこういう夫婦なんて少ないだろうなこんな夫婦になりたい
こんな二人になれたらなぁ。
マンガ家のハルさん、会社員のツレ。「忙しい」が心を亡くすと書くように、ツレがその激務から心を病んでしまったことで、平穏だった二人の日々が今までとは少し違ったものになります。家族が焦ったり苛立ってて鬱が治るんなら誰も困らない。でも戸惑うのは、自分に置き換えたときには理解ができます。だってわっかんないんですもの、鬱になったことなくて。でも大切な人が罹ったなら。調べることは絶対しようと思います。それくらいしかできないかもしれないけど。目を離したくないから、在宅でがっつり仕事できたらしたい。ハルもツレも、乗り越えようと毎日を優しく生きていく。ハルの描く絵日記もいい。心に残るのは、終盤の、同じ年に結婚したカップルで集まりを持つ同窓会でのスピーチ。そこにいるのは、どこまでも思い合う二人です。
貴方ならどうしますか?
ある日突然"うつ"と診断された夫(堺雅人)…そして夫に寄り添う妻(宮崎あおい)のハートフルな話。現代に多い"うつ病などの心の病"は、本人だけではどうにもならないのが実状である。家族や周りの協力も不可欠と言える。実際に私も一時期軽い不眠とパニック障害になった事があり共感する場面もあった。なかなか他人には理解して貰えず病院で検査をしても異常が見つからない…最終的に心療内科でカウンセリングして結論出されるのです。最近では総合病院内に緩和ケア等のチームもあり昔と比べて早く対処できるみたいですが…本題に戻りますが、妻が夫の苦悩を少しずつ理解し持ち前の明るさで優しく包んで見守り、又夫は妻のサポートを受けて少しずつ克服する。ペットで飼われている"亀"の存在もこの夫婦を物語ってます。日常生活の中での夫婦の在り方が素敵に描かれてます。私は映画を観た後に原作を読みましたがキャスティングはなるほどと思えます。現代に多...この感想を読む
うつ病の垣根を低くした作品
うつ病の症状。夫婦愛。そして、かめ。夫婦2人のふつーの日常生活の1つの変化。もしくは転機として「うつ病」が取り上げられている。現代人なら誰にでも発症の可能性があることから「心の風邪」と称されるうつ病。風邪で大げさに騒ぐ人はいない。うつ病も大げさに構えるのではなく、日常の中でゆっくりゆっくり回復を迎える様子を描く。栄養や周囲の人の優しさ、そして時には厳しさ。(でも失敗してしまったり)自分の兄弟が、親が、恋人が……うつ病になったら。もし自分がハルさんだったら何をするか考えさせられる。少しシリアスに捉えがちになる話題の垣根を低くしてくれる作品ではないだろうか。