乙嫁語りのあらすじ・作品解説
乙嫁語り(おとよめがたり)は、ハルタ(旧:Fellows!)で2008年10月から連載されている日本の漫画。原作者は「エマ」で知られる森薫。19世紀後半のシルクロード・中東アジアを舞台に、定住民の12歳の少年カルルク・エイホンと、彼に嫁いだ移牧民の20歳の娘アミル・ハルガルの2人を始めとした様々な男女を中心に、当時の人々の生活模様を描いている。タイトルの「乙嫁」は「美しいお嫁さん」という意味で、前述のアミル以外にも複数の美しい女性が登場する。 1~6巻までのコミックス累計発行部数は282万部(2014年3月時点)。日本出版販売が主催する「全国書店員が選んだおすすめコミック2010」で第2位、全国の書店員が中心に選考する「マンガ大賞2014」で第1位を獲得した他、全米図書館協会による「2012年ティーン向けの優秀なグラフィックノベルベスト10」に選出されるなど、国内外問わず高い評価を受けている。
乙嫁語りの評価
乙嫁語りの感想
乙嫁物語の魅力
絵画とも取れる芸術性の高さ中央アジアが舞台とあって、緻密な刺繍が施されな絨毯、煌びやかな装飾、まるでその場に立っているかのような雄大な景色、描かれているもの全てに心を奪われる。まるで世界史の教科書を読んでいるような、歴史や伝統息づく描写は、まさに芸術品である。ひとえに作者の歴史研究や画力の高さによって成り立つものでもあるが、漫画への深い愛情をひしひしと感じざるおえない。情景描写だけでなく、アミルの読者の心までも見透かされそうな、弓を射るような瞳の強さ、美しくしなやかな身体に黒々とした髪から、どんなキャラクターの女性なのかが如実に表現されている。読む方によっては、くどさを感じてしまうかもしれないが、私には浮世絵などのように世界にも、後世にも評価されるべき芸術作品だと感じている。多種多様な乙嫁の生き様アミルから始まり、性格、年齢、環境など異なる魅力的な乙嫁たちのオムニバス形式。それぞれが、...この感想を読む
絵がすごすぎる
8歳年下のカルルクに嫁いだアミル。この夫婦を中心に、中央ユーラシア大陸を舞台とした遊牧民のくらしをえがいている漫画です。まず、絵の描きこみ具合が本当に細かくて繊細で丁寧でびっくりしてしまいます。こんなに丁寧で、連載は間に合うのか?といらぬ心配をしてしまうくらい、本当に細かいです。狩りをするシーンなんかも、動物が逃げるスピード感、弓矢を射る臨場感がすごくてびっくりしちゃいます。とにかく絵がすばらしいので、それだけでも見る価値のある漫画だとおもいます。アミルが嫁いだエイホン家の日常を書いた漫画なんですが結構広がりがあるしすごくおもしろいのでおすすめです。
19世紀アジアとは新しい
森薫先生の最新作は19世紀アジア。歴史物漫画は好きですがなかなか見ない設定ですね。どのような展開になるかとても楽しみです。お話はアミルが8歳年下のカルルクと結婚するところから始まります。嫁さん女房で8歳差て今でもなかなか見ないですよね。それ以上にカルルクの年齢に私は驚きましたが…ニュースを見ていると今でもかなり若い年齢で結婚するのは当たり前なのかも知れません。お話はゆっくり流れていきます。自然の描写はもちろんきれいですが、それ以上に民族衣装や織物、建物の描写が細かくて丁寧です。コマ作りや場面構成からも躍動感が感じられます。さすが、森先生です。