非・バランスの評価
非・バランスの感想
小日向文世氏の存在で、自己成長モノの枠を超えた作品
ストーリーはいわゆる「自己成長モノ」小説を原作とした作品で、ストーリはいわゆる自己成長モノです。小学校時代のいじめをきっかけに、周囲に心を閉ざしてしまったヒロインの心の成長が描かれています。テーマは決して目新しいものではありませんし、人との出会いで主人公が成長していくと言う内容も、よくあるストーリで、陳腐とすら言えるかもしれません。ところが、小日向文世と言う俳優を起用することで、この作品には奇跡が起きています。小日向文世のオカマ役が光る!原作では女子高生のヒロインが、OLと知り合うことで成長して行きます。ですが、映画化に当たり、OLの設定だった登場人物が、オカマバーのママと言う設定に変更されました。小日向文世氏が演じる「オカマのキクちゃん」です。映画の中では、クラスに溶け込めないことでマイノリティーとして生きざるを得ない少女が、オカマであることでマイノリティーとして生きざるを得ないキクちゃ...この感想を読む
人生は誰かいた方がきっと楽しい
チアキは小学校時代に友達からいじめを受けたために、中学では「友達を作らない」「クールに生きる」をモットーに学校生活を送っていました。あるとき、「願いを何でも叶えてくれる」という噂の緑のおばさんと間違えてオカマのキクちゃんと仲良くなります。キクちゃん役の小日向文世さんがちょっと高い声で、とてもうまく場末のオカマのキクちゃんを演じていて、これだけでもかなり評価が高くなります。独りでクールに生きていくのも、生き方としてはもちろん悪くないし、それはそれでカッコいいのだけど、やはり自分を理解してくれる誰かがいた方が、人生は楽しくなるのかなと思える映画でした。