何かいい物語があって、語る相手がいる限り、人生捨てたもんじゃない
ダニー・ブードマン・T.D.レモン・1900
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海の上のピアニストは、1998年10月28日にイタリア、1999年12月18日に日本で公開されたイタリア映画である。豪華客船の中で生まれ、生涯船を降りなかったピアニストが主人公となっている。 豪華客船ヴァージニアン号の機関士であるダニーは、ダンスホールのピアノの上に置き去りにされている赤ん坊を見つける。ダニーはその赤ん坊を自分の子として育てはじめ、名前を生まれた年にちなんで「ナインティーン・ハンドレッド」と名づけた。ナインティーン・ハンドレッドは、船内にあるダンスホールでピアノを聞いて育ち、成長するとともに才能を発揮するようになり…。 監督・脚本は、ジュゼッペ・トルナトーレが担当している。1900役にティム・ロス、マックス役にプルイット・テイラー・ヴィンス、少女役にメラニー・ティエリー、ダニー役にビル・ナンを配役している。 2000年第57回ゴールデングローブ賞の最優秀作曲賞(エンニオ・モリコーネ)を受賞している作品である。
主人公ナインティーン・ハンドレットは、客船内で生まれ捨てられた。その為、国籍も、生年月日も不明。法律上では、この世に存在しない。そんな彼は、船から一歩も出ずに育つ中、ピアノを弾く楽しみを見つける。その能力は、天才的で客船内のピアニストになる。航海を続ける中、ある少女と出会う。少女が目的地に到着した時、「訪ねて来て」と言われ、船を降りる決意をしたが、船外に出た事のない主人公は、結局船内に留まる。客船以外の場所で生きる方法が見つからなかったから。私は、この場面で号泣した。したくても出来ない苦しみが分かったから。悲しい感動作だ・・
生まれてすぐに、大西洋を往復する客船に置き去りにされた一人の赤子。彼はその年にちなんで『1900』と名付けられ、船員たちの手で育てられたが、やがて類稀なるピアノの才能を発揮する。生まれてから一度も船から降りることなく船と共に一生を終えた天才ピアニストの人生は、まるで船そのものの一生のようで、船が擬人化したかのようにも思える。狭い世界の中で、彼は友情を知り、恋を知り、挫折と絶望を知った。限られた世界ではあるが、海の上を進むひとつの街でもある船という舞台だからこそ、表現できたのではないだろうか。生まれてから死ぬまでひとつの街で生活する、そんな人と、1900は少しも変わらないのだ。全編を通して流れるEnnio Morriconeの曲が、見事にマッチした素敵な作品だ。
海の上で生まれて、生涯を船で過ごした男の話がトランペット吹きだった同僚の思い出話を軸に描かれています。その中でも、嵐の中で船が揺れ、船酔いする同僚を、車輪止めを外したグランドピアノに座らせて、ピアノを弾きながら、ホールを右へ左へと揺れるシーンはものすごく夢があるなあと思います。それから、ピアノの早弾きで、熱くなったピアノ線で煙草の火をつけるシーンありえない!と思いつつ、胸がスカっとするいいシーンです全体的なストーリーやラストは、うーん?と思ってしまいますがそれを差し引いても断片的なシーンやピアノ演奏が素敵でピアノが好きな方にはぜひぜひ見てもらいたい映画です。
ダニー・ブードマン・T.D.レモン・1900
船の上で生まれ、生涯陸に降りることなく、人生を終えることとなったピアニストの主人公が、小さな世界の中でも得ることの出来る幸せを伝えた言葉です。
マックス・トゥーニー
人生で一度も船から出たことのない1900にマックスが語るセリフ。