エビータの感想一覧
映画「エビータ」についての感想が4件掲載中です。実際に映画を観たレビュアーによる、独自の解釈や深い考察の加わった長文レビューを読んで、作品についての新たな発見や見解を見い出してみてはいかがでしょうか。なお、内容のネタバレや結末が含まれる感想もございますのでご注意ください。
全盛期のマドンナのカリスマとパワフルさが、エビータの生命力を体現していて引き込まれまる素晴らしい映画
この映画は、アルゼンチンのファーストレディだったエバ・ペロンを描いたミュージカル映画です。ミュージカルの映画化作品です。政治評論家の副島隆彦氏が著したアメリカ政治映画本「ハリウッド映画で読む世界覇権国アメリカ」を読んで興味を持っ他のがきっかけで見ましたが、とても面白かったです。2013年には同じミュージカルとして「レ・ミゼラブル」が世界的に話題になりましたが、私は運命に翻弄されながらも生き延びるジャン・ヴァルジャンよりも、時に美貌と肉体を武器にし、野心と才能で運命を切り開くエバ・ペロンを描いたこの「エビータ」の方がずっと好きです。劇中、アントニオ・バンデラス扮する男が終始エヴァの生き方や大衆への人気に対し、嫌味な言葉をぶつけますが、この男こそは、ペロン政権下のアルゼンチンから亡命した革命家のチェ・ゲバラがモデルだったんですね(Wikipedia情報)。全編が歌(ミュージカル)でつづられ、全盛期のマド...この感想を読む
アルゼンチンを倒した女
1996年のアメリカ映画。アンドリュー・ロイド=ウェバーのミュージカル「エビータ」の映画化、アルゼンチンのファーストレディだったエバ・ペロン(1919-1952)を描いた。 このエバペロンはアルゼンチン傾国の原因を作り、フイリッピンのイメルダマルコスと同じ事をした。この共通点は両者ともスペインの植民地だったこと。アンドリュー・ロイド=ウェバーは1992年にナイトに叙勲され、97年に一代貴族シドモントンのロイド=ウェバー男爵(Baron Lloyd-Webber of Sydmonton)に叙爵された。英国きっての稼ぎ頭である。英国経済は彼と女王で持っているようなものである。そしてマドンナはたぶん、一代貴族の称号を得るであろう、彼女はアメリカ人だが、世界中で活躍し、英国に住み英国人の子供の母である、ゆえに税金を英国に納めている。セックスシンボルだなんだかんだのスキャンダルは「アメリカ人のマドンナが、、、」語られるであろう。この感想を読む
聖女なのか魔女なのか?
マドンナがエヴァ・ペロンを熱演した本作。この作品以前のマドンナといえば、本人のイメージそのままの作品出演が多かったので(「BODY」とかね…)、本人もいっちょうやったろう!と気合いを入れているのがよくわかります。「アルゼンチンよ泣かないで」を歌うシーンは、さすがにちょっと鳥肌ものでした。次々に男を乗り換え、ダンサーからファースト・レディへとのし上がり、民衆の味方を語りながら贅沢三昧…という、アンビバレントな人物を、マドンナはよく演じていると思います。特筆すべきは「チェ」という狂言回し的な役のバンデラスでしょう。彼の朗々とした歌声が聞けたのが実は何よりの収穫だったりして(笑)
マドンナ熱演のミュージカル
マドンナがアルゼンチンのファーストレディ、エヴァ・ペロンを熱演した、ミュージカル作品の映画化。アルゼンチン国民に愛されるエビータをセックスシンボルとされるポップミュージシャンのマドンナが演じることに対して拒絶反応が酷かったようですが、映画のできとしてはとてもよかったのではないかと思いますし、マドンナはビジュアルや癖も、できるだけエヴァに近づけようと努力したのが分かります。歌唱もさすがマドンナでしたし、狂言回しチェ・ゲバラ役のアントニオ・バンデラスがあんなに歌えると思っていなかったので驚きました。歌に合わせてテンポもよく、あっと言う間に観終わってしまう気がします。