ラスト・オブ・モヒカンの評価
ラスト・オブ・モヒカンの感想
度肝を抜かれる身体能力。
ラブ・ロマンスというにはあまりにハードな作品。戦闘シーンはほとんど「殺戮シーン」といっていい苛烈さです。敵を無力化する、といった生やさしいものはなく、殺すか殺されるか、武器は手斧、たたき切るか擲つか、みたいな時間がけっこう長い。ダニエル・デイ・ルイスも相当なモンですが、モヒカン族のチンガチェックの身体能力には唖然とさせられます。植民地戦争とは侵略戦争であり、対立軸も侵略者対ネイティブといった単純なものではないことをきちんと取り入れている脚本ですが、英国軍の扱いなどは少々ステロタイプに陥っているようにも見えます。最後までみて、タイトルに二度納得。ただし現実世界でのモヒカン族は滅亡していないらしいっすよ。
映像の美しさと物語の哀しさと
大自然の映像の素晴らしさと音楽がマッチしていい効果をあげていると思います。映像が目に浮かぶと同時に音楽も流れてくるほどいい出来です。登場人物の描写も素晴らしく、みんながみんな、それぞれの理由を抱えているのが観ていて身につまされるところでもあります。今のアメリカ社会の中でのインディアンの状況を考えると、こういう映画が作られるのならもっと彼らの立場を正当に扱うべきなのでは、と考えてしまうところもあります。やがて滅びていってしまう、もともとその土地にいたインディアンと新しくその土地の住人となる新しいアメリカ人達、映像が美しいだけにその背景の哀れさがいっそう引き立ってくるように思います。
カッコいい!
この映画の何がいいって、ダニエル・ディ・ルイス演じるホークアイと、弟のウンカスがカッコいいことと、コーラ役のマデリーン・ストウのエキゾチックな美しさが大変素晴らしいことです。大自然の中を駆け回る姿は本当にカッコよかったです。映画館で見たのでなおさら素晴らしかったのを思い出します。この映画を見るまで、ダニエル・ディ・ルイスはイギリスの上流階級のおぼっちゃまなイメージでしたがガラッと変わりましたし、その後も本当に色んな役を演じていますね、すごい俳優さんになってくれました。ウンカス役の俳優さんはあまり有名な人ではありませんが、寡黙な演技がとてもよかったです。
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