スターたちが、ロシアとアメリカの芸術と歴史を刻む!
ミハイル・バリシニコフはバレエで語る私がこの作品を観ようと思ったのは、バリシニコフの踊りを観たかったからです。彼が映画の中で踊る内容は、古典ではなく、比較的、新しいバレエです。映画の中でフルに観ることができるのは、現代の振付家(数年前にお亡くなりになったローラン・プティ氏、ジジ・ジャンメールのご主人でもある方)の作品です。旧ソ連ではダンサーとして演じられる作品が限られ、より広い可能性を求めてアメリカへ亡命するダンサー達がおり、バリシニコフもその一人でした。アメリカで、古典ではないバレエを踊りこんだ彼が映画で踊るのが、白鳥の湖のような古典作品ではなく、現代バレエの作品であるところに大きな意味があります。ロシアで踊っていたころの元パートナー(今も名脇役として活躍中のヘレン・ミレンです)に協力を求め、情熱的に踊ってみせるシーンなども迫力があり、亡命して力をつけたのに、不慮の事故でロシアに戻っ...この感想を読む
4.54.5
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