人生を有意義にする一番の武器は礼儀だ
岩西
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Waltzはゲッサン(小学館)にて連載された、原作:伊坂幸太郎・漫画:大須賀めぐみによる漫画作品である。単行本は全6巻。 この作品は、週刊少年サンデーにて連載されていた「魔王JUVENILE REMIX」の登場人物である殺し屋「蝉」を主人公としたスピンオフ作品で、魔王の第一章より4年を遡り、蝉と岩西の出会いから、殺し屋としての変化、成長、事件を描いている。 そもそも「魔王JUVENILE REMIX」は伊坂幸太郎の小説「魔王」を大須賀めぐみ作画で少年漫画向けにアレンジしたものであり、他の伊坂作品からキャラクターが多数登場している。蝉と岩西は原作小説版では「グラスホッパー」に登場した人物である。 伊坂幸太郎×大須賀めぐみのタッグはこの作品で2度目だが、今回は原作アレンジではなく完全に伊坂幸太郎書き下ろしのシナリオとなっており、今作では毎号ネームチェックも行われた。第六巻のみドラマCD付きの初回限定特別版が同時発売されている。
伊坂幸太郎原作『グラスホッパー』の作中に出てくる殺し屋蝉が主人公のスピンオフ的作品。作者の大須賀めぐみの繊細で美麗なイラストがとても目を引きます。物語は蝉が暗殺の仲介業者岩西に出会うところから始まります。ストーリーはただのチンピラにもなれていない、人との繋がりを持たない蝉が岩西と出会いプロの殺し屋として仕事をこなせるようになるまでを描いていますが、少しずつ岩西との生活の中で人間らしい感情を取り戻していく姿がとても可愛いです。一人前の殺し屋に成長するまでを描いていますが、蝉と岩西二人の距離感がどんどん変化していくところが本当に面白い。特に家族にも恵まれず育った蝉にとって、岩西は初めての家族のような存在で、気付けば岩西の存在に依存している姿は年相応の幼さが垣間見えて蝉が益々可愛く見えます。岩西は最初こそ『金で買えないものなんてない』というスタンスで蝉の事を簡単に切り捨て、使い捨ての駒としか...この感想を読む
「騙された!!」と思わず声に出してしまうほどおもしろくページをめくる手がとまらない作品です。きっと私は作者の意図通りに予想外の展開に驚いていたと思います。殺し屋という題材は少し古いように思えますが、作風や内容が現代風で読みやすいと思います。物語がどんどんハイスピードで進んでいくので、読み終わったあとの爽快感は素晴らしいです。最近ではこういったジャンルの漫画に出会うことがなかったので、この漫画に出会えたことを幸せに思います。殺し屋同士の騙し合いや「まさか」と思うことがそのまさかで起こったりして純粋に読者が楽しめる作品だと思います。ドキドキしてスリルが楽しみたいという人には是非おためししていただきたいです。
よみがな:いわにし
よみがな:おおやぶ
岩西
主人公・蝉とその後パートナーとなる岩西とのはじめて出会うシーン。 蝉が落とした一万円を岩西が拾い上げ蝉に渡し、蝉が礼を言わなかった場面。
岩西
まるで人間としての生活をしていなかった蝉に対して岩西が言った言葉。
岩西
ライバルの殺し屋グループに単身乗り込む岩西。 その岩西の心には決意があった。