あずみのあらすじ・作品解説
「あずみ」は、小山ゆう著、「ビッグコミックスペリオール」(小学館刊)で連載された漫画である。主人公は幼い時から刺客として育てられた美少女剣士、あずみ。暗殺集団の一人として内乱の芽を摘むべく剣を振い続けるが、女性であるが故の優しさで揺れ動き、仲間までも手にかけなければならない自らの宿命に葛藤する姿が描かれている。 連載は1994年から開始され、第1部はコミック48巻で完結。第2部「AZUMI」では舞台を戦国時代から幕末へと移し、幕末期の変動が描かれた。第2部はコミック18巻で完結した。 1998年に第43回小学館漫画賞一般向け部門を受賞、また同年に第1回文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞を受賞している。 2003年、2005年には上戸彩主演で映画化、2005年に黒木メイサ主演で舞台化された。2015年には舞台続編として、「AZUMI幕末編」が上演され、主演はAKB48卒業後初仕事となる川栄李奈が務めた。
あずみの評価
あずみの感想
「あずみ」の始まり、そして終わりについて考える
爺はなぜ十名の子どもに殺し合いをさせたのか「あずみ」1巻の第1話は、共に育ってきた十名の子どもたちが殺し合いをするという、衝撃的なストーリーから始まります。殺し合いの中で主人公・あずみは、好き合った相手であるなちを殺し、苦悩しました。子どもたちに殺し合いを命じたのは、子どもたちの育ての親である「爺」こと小幡月斎。「この殺し合いで死ぬようなら、元々刺客になる素質がなかった。親しい者を殺せない弱い者も同様」という理由から、このような残酷な命を下したのです。しかし、この点については、読み進めれば読み進めるほど疑問が生じます。何故なら、刺客の素質がある者は、多く残っているに越したことはないからです。刺客として育てられた子どもたちは世に放たれ、命がけで暗躍していくでしょう。その中で、子どもたちは討たれ、人数は否応なく減っていきます。それなのに、刺客として活躍させる前からわざわざ故意に半数にしてしま...この感想を読む