僕の小規模な生活のあらすじ・作品解説
『僕の小規模な生活』は、2006年秋から週刊漫画雑誌『モーニング』で連載を開始した福満しげゆきによる漫画作品で、2015年5月時点でKCデラックスモーニングから6巻まで単行本が刊行されている。本作は不定期掲載という形でスタートしたが、2007年7月からは数ヶ月にわたって毎週連載をしては数ヶ月の休載をはさむというサイクルになった。2012年9月からは、福満しげゆきが別作品の連載を開始したため本作の連載は長期休載状態になり、2015年5月時点でも連載は再開されていない。なお本作は、同作者が月刊漫画雑誌『アックス』で連載していた『僕の小規模な失敗』の続編にあたる。 この物語の主人公は、高校生の時から漫画家を目指し、やっとメジャー漫画雑誌で初めての連載を持つことができた駆け出しの漫画家「僕」である。そして「僕」には、明るく包容力のある性格で彼を支える妻がいた。この漫画では、小規模だが微笑ましく睦まじい「僕」と「妻」の生活が描かれている。
僕の小規模な生活の評価
僕の小規模な生活の感想
健全な不健全
作者・福満しげゆきさんを主人公とした「僕」と、「妻」を中心としたエッセイ風漫画。他の同ジャンルの漫画の多くは、明るくて、ほのぼのして、という風な「健全さ」があると思いますがこの作品は、それらと比べく、鬱々としていたり妄想が激しかったりと「不健全」です。しかし、それを福満さんの可愛くも癖のある絵柄で描かれ、商業誌で発表されると「実はこういうものが健全なんじゃないか」という気にさせられます。自分の日常の中でも、誰かに対してかっこつけたり、物分かり良くする一方で、自分の本音はそこにはない、ということもあります。そんな表面上取り繕った部分だけを切り取るほうが、よっぽど不健全ではないかと思えます。福満さんの日常の中には、私や多くの人の日常のヒントもたくさん隠れているんじゃないかな~。