すべてがFになる The Perfect Insiderの評価
すべてがFになる The Perfect Insiderについての評価と各項目の評価分布を表示しています。実際に小説を読んだレビュアーによる評価が3件掲載中です。
各項目の評価分布
すべてがFになる The Perfect Insiderの感想
変数的動機の確定と萌えキャラたち
理系というより、割り切れている記念すべき森博嗣の第一作目、書いた順番では実は四番目、そんな本作「すべてがFになる」。内容が衝撃的で理系ミステリィとかいうわけのわからない呼び名で呼ばれちゃうこともあるが、シリーズ全体はそこまで理系なわけではないのは、読めば誰でもわかること。本作で提示された諸々の要素は、当時では小説として実に画期的であった。これに限らずこの人の作品というのは、割り切り方に大きな特徴があると言っていい。普通だとこだわりたくなる部分をこだわらない、気になるところを意味がないと切り捨てる。その姿勢が、おそらく他との違いを生んだのだろう。おかげで、「森博嗣は人間が書けていない」と言われたこともあったようだが、この意見にはたくさんの人が失笑していたらしい。作者本人も、別シリーズで何度もネタにしているくらいだ。実際問題、森博嗣さんの人間描写は、秀逸であると表現しても何ら問題のないもの...この感想を読む