賭博堕天録カイジのあらすじ・作品解説
賭博堕天録カイジは、週刊ヤングマガジンに連載された福本伸行原作の日本の漫画。主人公・伊藤開司は、友人の保証人になったことをきっかけに多額の負債を抱え、命を掛け金にしたギャンブルの行われる船・エスポワールに乗り込むことになる。カイジは借金返済と一攫千金を目指して、その後も行われるさまざまな悪趣味のギャンブルに身を投じていく。命を賭した場面で錯綜する人間の思考、人間臭く自堕落なカイジの勝負強さ、大金を手にした人間の業の深さがまざまざと描かれていることが話題を呼び、2007年から2011年にかけてアニメ化・実写映画化もされている。 特に映画版のカイジ人生逆転ゲームは、カイジ役を俳優の藤原竜也が熱演したことで好評を博し、それを受けて2年後には第2作目も公開された。また、パチスロ・ゲーム化などさまざまなメディアミックス化もなされており、福本作品独特の表現や一風変わったギャンブルなどが功を奏し根強い人気を誇っている。
賭博堕天録カイジの評価
賭博堕天録カイジの感想
蛇足?
カイジシリーズの三作目、その第一巻です。腐ってもカイジシリーズ。つまらないわけはないのですが、それでも蛇足感を抱いてしまうのは否めません。前作のラスト、すったもんだはありながらも大団円で終わりましたが今作の開始時ではやはりカイジは駄目人間化しています。まあそれはカイジなので仕方のないことではあるのですが、新シリーズのために前作で味方であった坂崎や三好などとの仲が破綻してしまう。前作の彼らの絆を見ていると非常に悲しくなってしまいます。また今回もカイジが大金を賭けて戦うという大筋自体は変わりないのですが、前作や前々作で利根川らが語っていたような「暴論じみているけども一種の真理ともいえる教訓」は鳴りを潜めてしまっていて、カイジと敵の心理戦のみがメインとなってしまっています。何度も言うように決してつまらなくはないのですが、カイジでやる必要性が無かったように感じられてしまうのです。この感想を読む