赤い帆船(クルーザー)の評価
赤い帆船(クルーザー)についての評価と各項目の評価分布を表示しています。実際に小説を読んだレビュアーによる評価が1件掲載中です。
各項目の評価分布
赤い帆船(クルーザー)の感想
船のことになると生き生きする十津川警部
ヨットに関する専門書のような描写このミステリーは、ヨットのレースが大きな舞台になっているが、とにかくヨットに関する専門性がかなり詳細に描かれている。十津川警部が大学時代ヨットの経験者であることは、「消えた乗務員」でも紹介されているが、この作品でも彼の経験者としての知識が存分に生かされている。(時系列としては赤い帆船の方が先である)あまりに描写や説明が詳細なので、著者がヨットの趣味があったのかどうかなど調べてみたが、詳細は不明であった。西村氏がヨットを扱った作品はこの作品だけではなく、「日本のエーゲ海、日本の死」などでも扱われているし、ヨットに限らず船ということであれば多くの作品がある。もしヨット未経験で取材だけでこれだけの作品を生み出したとしたら、驚愕する取材力である。専門用語はあるが、ヨットの知識がまるでない人でも勉強になる平易な文章になっており、非常に読みやすい。また、「消えた乗務...この感想を読む