太宰治全集のあらすじ・作品解説
「太宰治全集」は、筑摩書房より、1999年5月に発行された。 A5版で1冊は約540ページとなり、全１３巻で発行された。全作品を、初期作品・小説・書簡・随想・草稿のジャンルに分け、それぞれ発表順に掲載をしたものである。なお、初期作品は、昭和１１年に最初の創作集として発表された、「晩年」以前の作品を指しており、おもに中学校・高等学校時代の小説作品や、作文などが掲載されている。草稿には「人間失格」の草稿や、メモ・手帖が収録されている。 それぞれの巻数は、初期作品が１巻、小説が２巻から１０巻、随想が１１巻、書簡が１２巻、草稿が１３巻となっている。１３巻には最新の年譜や著作年表も収録されており、併読が可能となる。 各巻の巻末には、掲載された作品が発表された時代に書かれた、回想や批評を収録しており、時代背景等も理解できるような構成である。また、全巻をとおして正字旧かな使いを採用しており、発表当時の雰囲気を壊さない工夫がされている。
