レキシントンの幽霊の評価
レキシントンの幽霊についての評価と各項目の評価分布を表示しています。実際に小説を読んだレビュアーによる評価が4件掲載中です。
各項目の評価分布
レキシントンの幽霊の感想
村上春樹の短編集
村上春樹の短編集。とても読みやすく、話も面白い。ただ、表現はやはり、村上春樹的なので、苦手な人には向かない。私も読みはじめてから数十ページたつまで、いろいろむずがゆかった。タイトルになっている、レキシントンの幽霊はすごく面白かった。アメリカにすんでいたとき、知り合った男に、1週間、家の留守番を頼まれる。その家で、夜中、幽霊がパーティーをしているという話。死を受け入れるためか、家族が死んで眠り続けるという記述もある。村上春樹は、死など、「失われたきり、もう二度と戻ってこないもの」についての話が本当に好きだな、と思った。どの作品を見ていても、そういう、諸行無常的な記述がある気がする。