佐藤雅彦、コラムを書く
佐藤雅彦という人物のことは、知っている人は知っていて、知らない人は名前を聞いても全然ピンと来ないであろう印象です。 面白い仕事をいろいろやっている方です。 さて、本書「毎月新聞」は、…すみません、文庫版は持っていませんが魅力的な書籍につきレビュー書かせて下さい。 私の持っている単行本バージョンでは、全頁が新聞のようなデザインで書かれているコラム集です。 (文庫本ではもしかしたら新聞のようにはいかないのかもしれませんが、コラム集であることに変わりはないはず…) 毎日新聞で連載されていたものだそうです。ふむ、だからこのタイトルか。 著者の身の回りのこと、世の中のちょっとしたこと、中々大きな話、そんな毎回の独特の切り口のコラムです。 特に好きな回は「つめこみ教育に僕も一票」。 するべき年齢の自分にとって勉強って、どうしてあんなにしんどかったのかなぁと思います。 進学したり就職したりを一通り経て、なるほどあの頃勉強はしておくべきだった、でも時間は戻らない。 こなすべき勉強の内容がものっっすごく緩んでいればやる気になるかといえば、それは微妙だし…結果的に「ゆとり教育」は終焉を迎えたりもした。 勉強についての意義を、学生が学生の時分に考えることが核なのだと、そして教師はそれを促してこそ(方法が具体的でなくても)教育者と言えるのだろう、と。この回を読んでそんな感想を持ったものです。 他にも著者の体験談等々が多様に載っていて、自分の生活を少し振り返るきっかけにできます。
- あなたも感想を書いてみませんか?
- レビューンは、作品についての理解を深めることをコンセプトとしたレビューサイトです。
コンテンツをもっと楽しむための考察レビューを書けるレビュアーを大歓迎しています。 - 会員登録して感想を書く(無料)