母の遺産の評価
母の遺産の感想
色々な家庭があります。
この本は日日新聞?いや読売新聞に連載されていた長編小説です。毒があり、親の介護、看取り、母娘・女姉妹の精神的なおさなさ、恋愛や結婚など色々と書かれています。結婚生活については男女の心の違いや、物理的なすれちがい、不倫や離婚への過程、離婚訴訟の現実・・・泥沼というか荒れた人生模様です。ほんっと幸福とは言えない物語だが、人間の本音と人生が赤裸々に、でも読みやすく書かれている。主人公とその母を描くために、曾祖母の代までさかのぼって書かれているが、最近読んできた小説には祖父母はおろか、親さえろくに出てこないまま、本人と周りの人々(数人)で構成されていることが多く、主人公の運や意思に頼りすぎる展開であんまりおもしろくない。だがこの作品は細かい部分にまで書き込まれているのでとても面白みを感じることができます。