人生の大切さを教えてくれる作品 - 弱虫ペダルの感想

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漫画レビュー数 3,135件

弱虫ペダル

4.504.50
画力
3.75
ストーリー
4.13
キャラクター
4.25
設定
4.50
演出
4.38
感想数
4
読んだ人
8

人生の大切さを教えてくれる作品

5.05.0
画力
5.0
ストーリー
3.5
キャラクター
4.0
設定
4.0
演出
4.0

目次

個性的な登場人物

この漫画の登場キャラクターは個性の強い人ばかり!

アキバオタク、関西人、エリート、凡人、不良、パワーバー、カチューシャ、筋肉、脱皮する人まで(笑)

弱虫ペダルを一度でも読んだことがある人はこの特徴をきいただけでもどのキャラクターを表しているかわかるのではないだろうか。

その特徴以外にも頂上の蜘蛛男、暴走肉弾等、石道の蛇、森の忍者、直線鬼、最速の槍、植えた野獣、などもあります。

そんな個性的な登場人物ですが、一人一人のストーリーが凄いんです!

それがわかるのが弱虫ペダルスペアバイク!

スペアバイクではその一人一人の今までの出来事が詳細に描かれています。

例えば主人公小野田坂道の先輩、巻島裕介は頂上の蜘蛛『ピークスパイダー』と呼ばれ独特なスタイルのクライムを披露する。

だが入部当時はその異様なクライムを気持ち悪がられ先輩達からは強制させられていた。

そんな事があったからこそ、巻島先輩は小野田に対して自己流が一番かっこいいっショ!という言葉がかけられるのである。

一見嫌われがちになってしまいそうなキャラクター。京都伏見の御堂筋翔。そんな彼にも悲しい過去がある。彼は最初のインターハイで今泉に対して『お母さんが倒れた』というデマを言う。それに対して今泉はペダルを緩めてしまう。

パッと見れば御堂筋は『嫌な奴』、『キモい』と思ってしまうだろうが作品を読み進めるにあたり御堂筋の過去や勝利への執着の意味がわかるのではないだろうか。

ここで紹介した人物以外にも皆それぞれの過去を持っている。

そんな弱虫ペダルのキャラクターが私は大好きで、どんな敵が出てきても惹かれてしまうのです。

もちろん総北高校、箱根学園、京都伏見、呉南工業以外の学校も要チェックですよ!

ゼッケンの最初の桁は前回のインターハイの順位でもあるのでそこを見てみるのも楽しいですよ!

私は熊本第一の田浦さんが大好きです!

ひごもっこす!!!

総北高校でもまだまだ杉元や古賀先輩やピエール先生や櫻井や川田なども(笑)

ちなみに最初のウェルカムレースに出てくるヒロくんカップルが実はインターハイにも見に来ています(笑)

呉南の待宮の元カノのカナちゃんも見に来ていたとか...

仲間、ライバルの大切さ

この漫画の特徴はなんと言っても絆!

チーム全員のジャージを背負って全力で戦う強さ、先輩から引き継がれたゼッケンを守り抜く強さ。

各自の想いが力になり強さに変わる。

皆一人で戦っている訳では無いと気づかされます。

今までの辛い練習や出来事を乗り越えたからこそ見れる景色がある。

弱虫ペダルを読んでいるとふと自分も頑張らなければな。と自信をもらえます。

ちなみに私のチェックポイントは最初の頃のインターハイスタート時に鳴子が言い出した『3人で手を繋いで肩組んでゴール』あれが最終的には実現するのではないか!?!?と密かに期待しております。

各シーンの臨場感

弱虫ペダルのバトルシーンの躍動感は半端ないです!

たかが自転車レースですが、その選手達の状態をとてもわかりやすく表現しています。

例えばスプリンターでは風の抵抗の少ない槍に例えられたり、列車で例えられたり、野生の動物にたとえられたり。

そして何より各自の役割が終わる時、全力を出し切った男達の散り際が素晴らしい。

チームの為に出せるもの全てを出し切り、あとを託す。

インターハイにかけてきた想いや時間を全てぶつけるラストラン。とても感動します。鳥肌ものです。

個人的には一年の鳴子のラストランが一番感動しました。

山が苦手なスプリンターが山で王者を追いかけ、酸素不足で目が見えなくなろうとも必死で追う姿。

追いついた時の『そのびっくり顔...見たかったわ。』のセリフに泣かされました。

『インターハイゴールまでの片道切符』って表現もとても好きです。

是非ともこのシーンは何度も見ていただきたい!

登場人物達が着ている個性的なTシャツも要チェック

実は最初に少し紹介した個性的なキャラクター達、着ているものもかなり個性的なんですよ(笑)

例えば鳴子がライオン、今泉がウサギ、田所が熊、真波はイルカ、新開は唇などなど。

なんでそんなデザインなのー!!と突っ込みたくなるような柄ばかり(笑)

みんな巻島先輩の事言えたもんじゃないよー!と

謎の数字が書かれたTシャツを着ている人も何人か、なにか意味があるのかなと見ていたんですが私はまだ発見できていません。

実在するコース

インターハイコースや合宿などは実在するところが舞台になってるんですよ!

その詳細もちゃんと漫画に書かれています!

標高やルート、地形などほんとに細かく書かれているんです!

ちなみに私は合宿先のサイクルセンターと箱根のインターハイコースを聖地巡りしました!

巻島裕介と東堂尽八のラストクライムが行われたカーブでは『ここで巻ちゃんたちが戦っていたんだぁ!!!』と興奮が抑えきれませんでした(笑)

そんなに詳しくなくても行ってみたらあ!ここかな!ってわかります!

今年のインターハイは栃木ですね。

これもまた聖地巡りしないと!

ちなみに東堂庵のモデルとなった旅館もあるそうです。

実在する自転車

彼らが乗っているロードバイクも実在するんです!

鳴子は赤のピナレロ、今泉は青のスコット、手嶋はキャノンデール、巻島は白地に赤のタイム、福富はジャイアント、荒北はビアンキ、御堂筋はデローザ。

みんな一人一人モデルが違うんです!

弱虫ペダルに好きなキャラクターができた人が次に思うことは『自転車欲しい。乗りたい。』です。

しかもその推しのキャラクターのロードバイクにです。

最近ロードバイクに乗っている人をよく見かけますが、少なからず弱虫ペダルの影響はあると思っています。

時々街でも総北の格好で走っている人を見かけます。

ちなみにその先に待ち構えているのは『原作と同じ走りをしたい』ですかね(笑)

私の推しは巻島裕介だった為にタイムには手が出せず終わりましたが、ロード乗りの中には巻島裕介のクライムや御堂筋の走りを真似している人も

よく転けないなと思って見ています(笑)

まぁきっと転けても小野田くんになったつもりになれば全く恥ずかしくないですね。

ちなみに荒北の乗っているビアンキは福富のお下がりなんですよね。

練習後の部室から勝手に荒北が持ち出して練習していたあの時からずっとビアンキを使っているんですよね。

流石エリートで育った福富は太っ腹ですね。

恋愛に走らない

最初は巨乳マネージャーやちょいギャルや委員長がちょこちょこ出てきて内心「これ恋愛とかに発展するんじゃないの?」みたいに思ってたんですが、全くそういう所がなかったのがとても良かった!

みんな純粋に自転車に打ち込んでて、むしろ待宮なんてその為に別れてインターハイにのぞんで。

これこそ真のスポコン漫画だなと思いました!

最近は結構恋愛スポコンみたいなの多いですけど弱虫ペダルはそういうことが一切なくみんな真剣に一途に勝利を掴もうとしている、そんなところがとても美しいと思います。

そしてその登場する女の子達も純粋に勝利を願っている。

みんないい子すぎか!!!!

弱虫ペダルには本当に素敵なキャラクターしかいないです!

自転車以外の学校生活

弱虫ペダルには自転車以外のことも描かれています!

例えば合宿後の夏休みの補講だったり、3年生が卒業したあとの大学での話だったり。

卒業した3年生か時々登場してくれるのが私的にはとてもとても嬉しいんです!

特にイギリスにたってしまった巻島がイギリスでもロードを乗っていたところや、金城と荒北が洋南で再会したりと!

3年生ファンからしたら目が離せないシーンでしたね!!(笑)

東堂や新開、待宮や井尾谷当たりも気になるところです!

弱虫ペダルは私の人生の価値観を変えてくれた作品です。

是非とも多くの人に読んでいただきたいと思っております!

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僕の最高の漫画

弱虫ペダルのここが面白い私が思う弱虫ペダルの面白いところは誰もが予想し得ないストーリー展開にあると思います。例えば主人公が1年生の時のインターハイで一度は主人公は最後尾になってしまいます。しかしそこからまさかのトップグループまで巻き返します。普通のロードレースならあり得ませんね。しかしこれぐらいストーリー展開が激しいとみている方はワクワクして来ます。他にもインターハイ2日目でも田所を連れて最終グループからの追走しトップグループの箱根学園、京都伏見高校に追いつきます。福富は予想していたようですが、御堂筋は予想していなかったようです。自分が読んでいた時も御堂筋と同じリアクションでした。総北すげーとここの中で叫んでいました。さらに弱虫ペダルの面白いところをあげると、それはライバルたちの勝負だと思います。印象に残っているものをいくつかあげると、まずインターハイ最終日の御堂筋と今泉の勝負が印象に...この感想を読む

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5.05.0
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  • 178view
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