僕の最高の漫画 - 弱虫ペダルの感想

理解が深まる漫画レビューサイト

漫画レビュー数 3,135件

弱虫ペダル

4.504.50
画力
3.75
ストーリー
4.13
キャラクター
4.25
設定
4.50
演出
4.38
感想数
4
読んだ人
8

僕の最高の漫画

4.04.0
画力
3.5
ストーリー
4.0
キャラクター
4.5
設定
4.5
演出
4.0

目次

弱虫ペダルのここが面白い

私が思う弱虫ペダルの面白いところは誰もが予想し得ないストーリー展開にあると思います。例えば主人公が1年生の時のインターハイで一度は主人公は最後尾になってしまいます。しかしそこからまさかのトップグループまで巻き返します。普通のロードレースならあり得ませんね。しかしこれぐらいストーリー展開が激しいとみている方はワクワクして来ます。他にもインターハイ2日目でも田所を連れて最終グループからの追走しトップグループの箱根学園、京都伏見高校に追いつきます。福富は予想していたようですが、御堂筋は予想していなかったようです。自分が読んでいた時も御堂筋と同じリアクションでした。総北すげーとここの中で叫んでいました。

さらに弱虫ペダルの面白いところをあげると、それはライバルたちの勝負だと思います。印象に残っているものをいくつかあげると、まずインターハイ最終日の御堂筋と今泉の勝負が印象に残っています。御堂筋のロードレースは一人で走るもので友情など不要なものは捨てなければ勝てないという考えですが、今泉の仲間の思いを積んで走る考えがここで初めてぶつかります。個人的には個々の場面の今泉が先輩たちやそして犬猿の仲だった鳴子の思いを積んで走るところに胸が熱くなりました。今泉の「積み重なった思いっていうのはこういう時に背中を押すんだよ」もうこのセリフに私はしびれました。

そして次に印象に残っている勝負はやはり主人公小野田坂道と真波山岳のインターハイの最後の場面です。最後のクライマー同士の戦いです。まさかこの二人がラストを飾るとは思いませんでした。それだけでも意外な展開でしたが、ここでは主人公がインターハイで散っていった仲間たちの思いをつないで走るところが読んでいてとても応援したくなるような描写です。最後の一滴を両者絞っているここの場面はまさに手に汗握る展開です。そして最後には真波を主人公が抜き返して総北のジャージを一番早く届けるところは何度見ても感涙します。みんなの思いが届いた瞬間でしかもそれをロードレース初心者の主人公が成し遂げるところに私はとても励まされました。私はこの場面を見て、私にも何かできるのではないかという思いがこみ上げて来ます。辛い時や何かにチャレンジするときはいつもこの場面を思い出して勇気をもらっています。

このように弱虫ペダルは白熱したバトルも見所です。

独特なキャラ設定

弱虫ペダルといえばやはりキャラ設定がとても良いです。個人的にその中でもひときわ目立っているのキャラが何人かいます。まず一人目がやはりこの人京都伏見の不動のエース御堂筋翔です。1年目のインターハイではほぼほぼ御堂筋一人で王者の箱根学園や総北高校を何度も苦しめます。私が御堂筋のキャラに注目したのはその飛び抜けた実力も言わずもがなその独特なロードレースにおける考え方です。いらないものを極限まで削ぎ落として走るというどちらかというと総北の走りとは真逆の走りをします。とてもストイックな彼の走りですが私は御堂筋の走りもロードレースにおいて一つの真実だと思います。ロードレースの勝者はたった一人というストイックな走りは敵ながら感心します。むしろこういう敵が出て来て流石主人公のライバルの一人だなと思いました。真波とはまた違った走りを見せてくれる彼は最初は性格が独特すぎてむしろ私は苦手でした。しかしその独特すぎる性格がだんだん癖になっている自分がいることに気づきました。そういう人って多いんじゃないでしょうか?

そして次は箱根学園エースアシスト荒北靖友です。意外なキャラだと思いますが、私はこのキャラが大好きです。どういうところが好きかというと荒北のひねくれた性格が好きです。一度は野球をやめ自分を見失いかけた彼ですが、ロードレースによってまた自分を証明する彼にとても勇気づけられました。

周りの人に暴言を吐いたりする荒っぽい一面をありますが自転車にかける思いはとても一途だなと思いました。印象に残っているのは広島の待宮との対決で引き離すときの「俺は全部の力使って前に進んでんだ」というセリフにはしびれました。一度は挫折してしまった彼ですが周りの人たちのおかげ立ち直るところは僕が挫折した時に思わずその描写を重ねてしまいました。とても勇気をもらいました。僕の大好きなキャラの一人です。

最後のキャラは主人公の憧れ総北のクライマー巻島裕介です。主人公が苦し時何度もその背中を押してくれ、いつも支えてくれました。技術的なアドバイスももちろん心に響くメッセージも何度も送っています。それがいちいちかっこいいのです。一番印象に残っているセリフは「回せ、踏み切れ、使い切れ」と言って主人公の背中を押す場面は漫画を見て久しぶりに鳥肌が立ちました。主人公が憧れるのも頷けます。僕にも巻ちゃんみたいな先輩が欲しいです。巻ちゃんかっこいいです。

弱虫ペダル読んで自分も始めました

弱虫ペダルを見て実は自分もロードバイク始めちゃいました。何も知らない初心者ですが、思わず買ってしまいました。完璧に弱虫ペダルの影響です。実は作者の人はこういう思惑もあるかもしれません。初心者の人にもロードバイクを始めてほしいという狙いがあると私は思いました。読んだら自分もロードバイクを始めたくなる、または何か新しいことに挑戦したくなるような漫画でした。また辛い時や元気が欲しい時にも度々読んでいる作品です。弱虫ペダルは僕の中で最高の漫画です。

あなたも感想を書いてみませんか?
レビューンは、作品についての理解を深めることをコンセプトとしたレビューサイトです。
コンテンツをもっと楽しむための考察レビューを書けるレビュアーを大歓迎しています。
会員登録して感想を書く(無料)

他のレビュアーの感想・評価

人生の大切さを教えてくれる作品

個性的な登場人物この漫画の登場キャラクターは個性の強い人ばかり!アキバオタク、関西人、エリート、凡人、不良、パワーバー、カチューシャ、筋肉、脱皮する人まで(笑)弱虫ペダルを一度でも読んだことがある人はこの特徴をきいただけでもどのキャラクターを表しているかわかるのではないだろうか。その特徴以外にも頂上の蜘蛛男、暴走肉弾等、石道の蛇、森の忍者、直線鬼、最速の槍、植えた野獣、などもあります。そんな個性的な登場人物ですが、一人一人のストーリーが凄いんです!それがわかるのが弱虫ペダルスペアバイク!スペアバイクではその一人一人の今までの出来事が詳細に描かれています。例えば主人公小野田坂道の先輩、巻島裕介は頂上の蜘蛛『ピークスパイダー』と呼ばれ独特なスタイルのクライムを披露する。だが入部当時はその異様なクライムを気持ち悪がられ先輩達からは強制させられていた。そんな事があったからこそ、巻島先輩は小野田に...この感想を読む

5.05.0
  • ミジンコミジンコ
  • 138view
  • 3176文字
PICKUP

「迷い」と「意志」

出会いが生み出した「結果」自転車競技とは縁もゆかりも無かった坂道が、趣味のためにママチャリで通っていたアキバでの鳴子との出会い、寒咲や今泉との出会いで「乗る」ことから「競う」ことに変わって自分が一番になりたいのではなく、誰かと走りたい、誰かに託されたから応えたいという気持ちでの走りをしていく成長というよりは変化の物語。メンバーを決めるレースでのペダルが壊れた時には競った手嶋がクリートとペダルを授ける、インターハイで落ちたとしても「みんなで走りたいから」危険な走りになったとしてもボロボロでも追いつく。いつでも坂道は独りで走ることはしない。競争相手との「出会い」勝ちに執拗な京都伏見の御堂筋。彼を純粋と捉えて不気味さや怖さよりも「ザク」発言からアニメ好きと思い追いかけたり、同じように楽しむクライマーの真波とは相手チームながらも「競いたい」と思うようになったり。集団に飲まれた際に自身が苦手とす...この感想を読む

5.05.0
  • ranorano
  • 181view
  • 1146文字

感想をもっと見る(4件)

関連するタグ

弱虫ペダルを読んだ人はこんな漫画も読んでいます

弱虫ペダルが好きな人におすすめの漫画

ページの先頭へ