素敵な作品との出会いに感謝!!
人外×少女!?
初めて店頭で見た時、『人外×少女』と、大きく書かれたPOPに目が釘付けになりました。
どんな人外のヒトなんだろう、と表紙を見るとびっくり!なんと、骸骨っ!!
想像のはるか斜め上でした。
斜め上以上でしたね。私はてっきり、ケモ耳男子かなぁー、と思っていたので、本当に衝撃でした。
今まで魔法使いや、魔道士、魔女が出てくる作品はたくさん読みました。ファンタジーが好きなので。
でも皆、人間で、人外は使い魔がほとんどでしたので、こんな世界観もあるのか……と勉強になりました。
また、人外(エリアス・エインズワース)は少女(羽鳥智世)の魔法の先生ですので、チセにわかりやすいように教えてくださるので、読んでる私自身もちゃんと魔法の授業を受けてるような気分になります。
イングランドの美しい風景
舞台はロンドンの端っこ、イングランドの田舎町を中心に進められます。
まず最初に注文すべき所は、風景、妖精の美しさ!!!
私は綺麗な絵のマンガや、イラストが大好きなので、帯以外に惹かれた点があるとしたら、絶対に絵の綺麗さですね。
物語の内容も然る事乍ら、この素敵な絵の数々。
人物は普通か、それ以下かもしれません。正直なところ。ですが、風景と妖精達、人外の美しさはこの作品に勝てるものはないと思います。
チセとエリアスの家にはシルキー(銀の君)と呼ばれる元バンジーの妖精が居ます。彼女は言葉を発することは無く、家主のエリアス、チセとは言葉とは別のもので心を通わせてます。
そんなシルキーの美しさ、カラー版では一目瞭然ですが、モノクロの世界でもまた格別です。何にも興味の無さそうな表情の彼女(?)ですが、チセが来た時は誰よりも嬉しそうで、彼女が魔法の使いすぎで寝込んだ時もそばを離れず、看病してくれる、健気な1面を垣間見たときの、感動!
無表情な、彼女の美しさ…言葉に表すのは本当に至難の技です。
チセの成長とエリアスの成長
なんといっても主人公の二人の成長が著しいのもこの作品の魅力!
最初は自分を多額の値段で買ったエリアスに不安を持ちながらも、信じてみようと努力するチセ。
そんな中で出会うたくさんの人外達。人外に苦しめられてきたチセはだんだんと人外の者達を理解し、共に歩んでいこうと考え出す。
それは自分を買い、形だけ、言葉だけでも『家族』と言ってくれたエリアスも対象者でした。
チセの不安、それは読んでると痛いほど伝わります。だって人外達のせいでチセは家族を喪ったのですから。でもそんな人外に救われていく、人間の少女の成長が、巻を追うごとに楽しみで仕方がない!
あとあまり無理はし過ぎないでほしいですね。
エリアス・エインズワースもチセという少女に出会い、変わっていきます。
彼が一体何者なのかは、まだまだ明かされそうにはないですが、チセのいい影響で、寂しい、嫉妬などの人間らしい感情を学んでいっています。魔法に関しては一流のエリアスでも人間のことや、自分の感情に対しては無頓着極まりないので。
そんな彼(?)の成長も楽しみで仕方がないです。
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