トレンディードラマの走り
三角関係
お洒落なファッションセンスが光る沖中美樹は、神崎桃子と初めて遭遇し、ちょっと緊張気味に話してましたが、どこかとげとげしい感じに見えましたね。話しの内容もぶっきらぼうで、重苦しい空気が漂っていて・・今井さん、という存在が2人の会話を湿っぽくさせているようでしたね。今井良介さんこと、明石家さんまさんの演技が、「地」で演じているようにも思えました。大変面白かったです。
桃子と再会してから、桃子の気持ちも揺れているようで良介も同じ風に見受けました。ただ美樹の存在があり、良介は複雑な心境で顔色も悪かったよう。美樹と一緒に居ても、心はここにあらずという感じで、桃子の存在が少しずつ良介に戻り始めているのではと、気が付いてましたよね。美樹は、良介と一緒に食事をとりながらでも、良介があまり楽しくなさそうなので、不思議に思ってましたね。今井の気持ちに少しずつ気づいているようでもありました。
一枝の存在
一枝に気があった高木がほんとの事を知ってしまった時、怒り心頭でとんでもない行動に出てましたが、可笑しくて笑えました。体操したり大声出したり、一晩中大騒ぎして・・しかし翌朝はスッキリしていたのには、またまた大笑いしました。このドラマは、男女の切ない絡み合いを描いている場面もありますが、時折、思い切り笑えたりもするユニークなシーンも多々ありますね。
一枝は 貞九郎と飲んでましたが、一枝のワンレンにボディコンというスタイルが、昭和の時代の流れと感じさせ、とても懐かしく新鮮でした。高木が面白くないみたいで、ブツブツ愚痴をこぼす場面も微妙な面白さがありました。高木は、やけに声が大きいし、やる事が突拍子もなくかわった行動をする、 テレビを見ながら発狂するのには驚きました。高木は、貞九郎のマンションに居候して、身も心も穏やかに過ごしているような感じでしたが、時々起こるとんでもない出来事に、心の底から憤りを感じさせ、迫力ある演技が笑えました。ダイナミックで、とても愉快でした。
高木がは、ひかるに対して、必死にアプローチしていましたが、食事して映画を見て、一方的に好意を寄せている風にも感じました。迷走している高木の熱意が、ひしひしと伝わってきて笑みがこぼれました。デートを楽しんでいる光るもまんざらではなさそうでしたね。
ある時、良介に対する高木の怒りが頂点に達し、激怒してしまいましたが、中々気持ち的にはわからないでもないです。良介の、人間としての優柔不断な行動が、許せなかったようですね。貞九郎も、桃子に対してはあまり良い印象をもっていなくて、美樹の方と交際するよう進めていましたが、良介の決意は堅かったようですね。
一枝は、貞九郎に悩みをぶちあけ、真剣そのものでしたが、貞九郎も心の中に抱えている葛藤のようなものがあり、二人の神妙なやり取りが、胸を熱くしました。
桃子の夢
アメリカに渡った時の男、けんちゃんという人間の事を、あれこれ話す桃子と良介のレンタルビデオ店での場面が、非常に滑稽で、どこかぎこちない桃子でしたが、言葉の一つ一つのやり取りがリズミカルでとてもコミカルでした。ビデオ店の、店長も交えながらの話しが展開するところも面白かったです。ライターになるのが夢で別れた二人でしたが、夢を諦めている桃子に対して、良介は心残りのようなものを感じ、呆れてしまいますね。何のために別れたのかわからなくなってましたが・・良介の会社での電話での応対場面も、どこか表現が不器用で関西弁そのものが光ってましたね。良介の「地」で演じる関西弁が面白く、目が離せませんでした。良介と桃子の会話がホントに愉快で、良介のセリフにダジャレを交えて話すシーンは、お笑いのテレビ番組を見ているような雰囲気さえ感じました。
桃子は、良介と再会してから気持ちの踏ん切りがついたようで、けんちゃんと別れる事になりましたねが、自分勝手な桃子に、共感できない部分もありました。結局、良介のもとに戻ろうとしている桃子の気持ちが伝わってきましたが。ぶっきらぼうに話すセリフの中にどこか優しさをこめている良介の表現力に、感動し心が温かくなりました。
けんちゃんは、納得がいかないようで、桃子とは別れたくないらしく、桃子をひどく責めますね。
桃子と美樹の バトルが白熱する場面も圧巻。美樹は、胸の内にある良介への思いを、
桃子に洗いざらいぶつけていましたが、桃子は、ただ言葉を失っていました。唖然とする姿が、悲壮な感じがして、可哀そうでもありましたが、複雑でしたね。
フェリーでの良介と桃子の場面は、桃子が自分の気持ちを素直に全部話し、反省する部分もありましたが、今井はどこか寂しそうで辛そうでした。でも再会して、やっぱりお互いどういしようもなくなってしまって・・今井もとうとう告白してしまいますが、こんなにもはっきりと、桃子に対する思いを表現する良介の姿に惚れ惚れしましたし、印象的でした。
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