入り込みやすいが…。 - コイバナ！恋せよ花火の感想

とにかく絵が可愛い。

ザ、少女漫画という感じの絵が好き。だからと言って無理なキラキラ感もなく自然なタッチ、画力が素敵な作品で感情移入もしやすい。誓君始め出てくる男子達もイケメンが多いし綺麗な絵で余計にキュンキュンする。それに手に職系の男子達の作業シーンなんかも良い！2人をつなぐ犬もリアルだけど可愛く描かれてるし、とにかく絵が綺麗で可愛くて初めて読むときでもスッと作品に入れるタッチだと思う。個人的には足の書き方が好き。あと乾ちゃんが美人さんで可愛い！なのに恋愛興味なしでツンケンした塩対応がまた素敵（笑）

主人公のキャラ設定にちょいモヤ。

男子の割合が多い学校と言う設定自体は、羨ましくもあり憧れもするけど、その設定なのに主人公が男嫌いと言うのがネックになっていて、少女漫画ならではの恋愛の展開に発展しそうな時でさえ、男子苦手！と言うふうになってちょとイライラする。あと、誓が彼女持ちなのにちょっかい出してきて、好かれたら好かれたで彼女いましたと言うのもちょいイラ。

恋愛模様やその他の見所。

花火と誓の恋愛模様以外にも、花火の周りの個性豊かな友達のそれぞれの恋愛模様もわりと見所。中でも男の子の事を好きな男の子が出てくる事が少女漫画では珍しいし、それを受け入れる花火や周り、そしてその男の子に恋をする花火の友達。すごく複雑に絡み合う感じで、そう言う類の恋愛模様って少女漫画ではあまり読んだ事がなかったのですごく新鮮で、周りが友達として受け入れてる様は同じ悩みを持つ読者には響くんじゃないかと思う。そう言うところに切り込んでるところも見所。友達も少女漫画でありがちな可愛いだけの設定ではなくて、地味目な子がいたり、ぽっちゃりな子がいたりと、女子高生ならではのグループ設定もありはするが、スクールカーストと言われるようなものもなく、読み手としてはそう言う部分に安心感もあったりする。あとは、花火達の学科であるL科の授業内容も個人的には好き。漫画と同じようにやってみたら可愛いポンポンが作れたと言う、なんだか料理漫画の裁縫版みたいな感じもあって、そう言う意味でも楽しめた。

総合的に。

学校内の設定や画風、恋愛模様などは入り込みやすく、読んでいても共感や刺激もある。友情関係なんかも忘れかけた青春時代を思い出す感覚で懐かしくもあり、新たな切り口もあって新鮮だったりするが、総合的にちょっとダラダラ感が否めなかったと思う。