賑やかで切ないおとぎ話
「お前が私のことを知ってるってだけで腹が立つ」なんて言っていた意地悪じじいが、記憶が一日しか持たない女の子に出会い、その子のために何かしてあげたい、と思って色いろ頑張ってみるお話。 病院というどこか暗いイメージのある場所を舞台にしていながら、ひたすら明るい色の溢れる優しいおとぎ話のような映画でした。 意地悪ジジイ大貫とパコの物語は当然ながら、他の入院患者(みんなやたら濃い)の過去、それぞれが抱えた切なさが各所でじわじわと涙を誘います。でもその度に阿部サダヲ演じる堀米が絶妙なタイミングで出てくるので、湿っぽい涙にならない所が何とも素敵。 結末は少しせつないものですが、温かい涙や可笑しさを求めてみるにはちょうどいい映画だと思います。 ただ音楽がティムバートンの「シザーハンズ」に似ているような気がして、そうすると少し映画自体も「ビッグフィッシュ」に似ている?と思ってしまったのは秘密です。
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