きっとハッピーエンドになると期待しながら読めるマンガ
のどを手術しなけりゃ死ぬってなんだ
ちょっとわからないのが、死にかかわるのどを病気ってたぶんただのポリープじゃなくてガンなんだろうけど、現実味うすい感じがしますね。いや、マンガなんですけどね(笑)往診で診てもらってるって…それくらい末期…?とかそういう余計な設定に頭がいってしまう…若王子先生もさ、いや、ミュージシャンだったのに医者って…どんだけ頭がよかったんだよ、つーか年齢って実は何歳…??それと、最終的な満月とタクトの年齢差、これどうなってるんだ…??そしてタクトの昏睡状態の期間ってどれくらいになってるの…?このあたり、設定が気になりすぎてちょっと不完全燃焼感があります。そして文月さん…軟禁はまずいよ、虐待だよ…
でもまあ気にしなくてもいいんですけどね、いいんですけど…気になるんだなーこれ。どっちかというと、ヒーローとヒロインは年齢近いほうが安心感が出ます。年齢の遠い主人公だちだと背徳感みたいなのが強かったりしてぞわっとする時があるので。
自殺した者の魂が死神になるというのが少し重い
タクト、めろこ、いずみは、みな自殺して死神になった者たち。ファンタジーで考えると、まあいいんですけどね。どうしても現実というかなんというか…自殺ってディープな話題でよくりぼんに載ってたなーだいぶディープです。そして英知君…君もね!!主人公以外いないんだよ??はたからは見えないから一喜一憂の想像はしたくない(笑)。ファンタジーだわー種村さんのマンガはファンタジー多し。
それをね、死神じゃなくて天使と呼ぶというフレーズは、決まってたんだろうと思うんですよ。迷える魂を点から迎えに来てくれるっていうやつね。それで暗―い要素を一気に払しょくするというあたり、ここの展開はよかったです。全部が明るくなったので。その後の死神衣装も様変わり。名前が変わっただけで生まれ変わるもんですね。
ただね、自殺したときのシーンは、ブラック要素満載でした。いずみなんて本当にかわいそうでかわいそうで…こんな母親いますからね、本当に。怖い展開です。ここでも、
愛してあげられなくてごめんね…
っておい!!自分から逃がしてあげなくちゃって何なんだろう。このあたり、私の感覚とはずれてるなーと思いました。自分が汚れたくないだけやんってね。全部子どもに解決させておいおい。そんな親はさすがに…ショックですね。ただ、いずみが満月に母親を重ねて、めろこを愛そうとしている姿は共感できるものがありました。信じるものが決められなくて、試してしまう…大好きなのに、信じられない。完全に母親のトラウマだけど、めろこもそれをわかってて、好きでいてくれたんですからね。
めろこに関しては、恋愛のもつれの及ぼす最悪の展開が詰まってます。恐ろしや…とりあえずめろこが記憶を持ったうえで、それでも文月さんという人を大好きで、お互いの心が自由になったときは、うれしい気持ちでいっぱいになりました。
ジョナサンと死神マスターのところは、もうちょっと関係性の情報ほしかったなーよくわからないけど、二人はいい感じらしい、うん。そして最終的には消滅してしまったし、結構重要なポジションかなと思っていたので、消滅してしまったことは少し悲しい…死神の世界は残る手のものにゆだねようみたいなのも、その後天使として働くことを選び出すんだろうけど、めろこといずみの服装だけじゃなくて、もう少しなんか描写があったら、すっきりできた気もします。
英知君…
英知君…あなたほどかわいそうな人っていないよ。満月が好きで想い伝えてさ、飛行機事故でさようならはないでしょうよ。暗い…暗すぎる…ところどころギャグがかかれているのに暗すぎる…英知君がね、死んじゃってるって認めないで、死んでも怖くないよだってあなたに会えるから…みたいなくだり。暗い…。個人的には、小学生の恋路はあまり見たくないところがあります。リアルな想像をしたくないのと、高校生とは違うわけだし、そんな幼い年齢では厳しいと思うんですよね、恋愛っていうのは。
そんな暗さの中でも、英知君がずっと満月のそばにいてくれた英知君が、本当の意味で別れなくてはならなくなったとき、幸せを願って消えていく…この描写は、英知君のことを最後まで忘れずにいて、それでいて進んでいくんだなと思わせてくれました。絶対に忘れない。しかし!!ここから怒涛のタクト舞台!もうこれは嬉しかったです。設定はいろいろ横に置いておいたとして、ですけどね?もちろん。
タクト最高
毎日毎日夢をみる。こんなに近くにいるのに…
うわーうわータクトー!!!!これだけ愛情をもらって、揺れ動かない女はいない。満月。罪悪感はいだかなくていいよ!!タクトと光との話は、光があまりにかわいい絵で描かれいたので、ちょっとぐらっとしてしまいました。タクトの髪も敢えて短く描かれてて、これまた普段よりかっこいい描写だったので…お似合いだなと。でも光がだいぶ困らせ女子だったので、気持ち的にはすっきり。満月のもとに戻ってくれてよかったです。
そしてクライマックスにかけては、満月の歌で締めくくられているのも感動的だったし、めろこといずみの服が変わって天使になってたし、タクトがリアル世界に登場できたし。タクト登場で素直に負けを認めたバンドメンバーはちょっとよくわからないけどね…
タクトと葵のお話は、もっと見たかったな~あと、タクトは幼稚園児の満月にすでに心落ちていた可能性も…いや、それだと犯罪か…でもそう思わずにはいられませんでしたね。ファンタジーだしアリでもいいかなって。番外編の死神の世界にいるときのめろことのサイドストーリーはやばかった。このときうまくいってたら、満月のこと知らずに死神の世界で楽しくやっていくことになってたかと思うと困る。
個人的にはまどかのハッピーエンドが魅力
本当に個人的な意見なんですけど。満月のライバル、まどかっていいですよね。性格的には難ありっぽいんですけど、夢をかなえるため、整形して、努力でつかみとろうとしてるあたり、だいぶ共感が持てます。お相手の那智くんも、見てくれを変えて芸能界に入り込んでまでまどかと一緒になりたいって…だけど正体は相思相愛になってから明かすという…ファンタジーだ…一瞬満月のことが好きなのかフラグでしたけど、そうではなくてよかったですね。これ以上関係性がごっちゃりしてくると疲れるので。とにかく那智くんはまどか一筋。そのきっかけとなったであろう子どものころのエピソードも明るくていい話でした。豚のぐっちゃんは、まどかの死神代わりのキャラクターだったのかなーと思うのですが、まどかにとっては辛いとき・楽しいとき、どちらのときでもいてくれる唯一の存在だったでしょうから、役割はでかかったです。ぐっちゃんいなきゃ那智くんとの仲だって進展してないかもしれないし。
最終的には、主人公たちもしっかりとハッピーエンドに落ち着いてくれました。そうなるとは思ってはいましたけれどね。タクトの半人前だったエピソードや、満月が変身していた姿より若くなっているのに自然と馴染んでしまったあたりは、ちょっと展開早いなー…という感じはしました。それでも、死神から天使への転換、自分に訪れるはずだった命日の消失など、最後はうまくすっきりした感じで終わったので、よかったなーと思います。
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