障害がある恋は燃える
きゅんとくる恋愛
邦画でここまできゅんとさせられる映画も珍しいと思いました。ヒロインの奈穂子が目に障害を持っているということもあり、恋愛の仕方もすごくロマンチック。無愛想とかそんな風に周囲に思われていた主人公の健太郎だってじつは本当はすごく誠実で優しい人だってことがわかりましたしね。最初の出会いから自分の傘を見ず知らずの彼女に貸すっていう。内気だっていうわりには自分からちゃんと声をかけてるし、彼女の父親にも自分の思ったことをちゃんと伝えてて男らしいとさえ思ってしまいました。目の見えない彼女を誘導するために手を繋ぐことを彼女の母親にきちんと承諾をもらいにいったり、吉野家に牛丼を食べにいったとき彼女が左利きだとわかりそっと腕があたらないように席を移動したり。こんなマメな気遣いができる人がなぜ今まで彼女ができなかったの!って思ってしまうほど優しかったです。普段私ベッドシーンってあまり好きじゃないんですが、この映画に関しては素直に見られましたね。障害があることでより近くで感じ自分を知ってもらいたいってのがよく表れていたと思いました。
子離れできない親
タイトルにもありますが箱入り息子つまりは親が子離れできていないんですよね。けっこう結婚できない人の家って親が子離れできていないパターンがけっこうあるのではないのかなって思います。もちろん自分の子供ですから幸せを願うあまりにってことはわかります。とくに異性の親っていうのはそうですよね。この物語はこのカップルよりも親の成長の物語だと思うんですよ。とくにこのカップルには兄弟はいないようだし、奈穂子には障害がありますからね。二人の気持ちはどうなるのって思ってしまう反面彼女の父親の気持ちもよくわかるんですよ。双方の気持ちがわかるからこそ、切なかったですね。
最後はちょっと無理やりかな
恋愛を軸に描写はしてるんですが、交通事故のあたりから少しコメディはやりすぎかなって感じましたね。思いを抑えきれず早退するときもあんな感じだったら周囲がきっとびっくりします。走るのはわかるのですが、なぜそんなところからお家に!って思いましたし。まさかの柱によじ登り2階のバルコニーの手すりでカエルの真似(笑)コメディが要素もあるのはわかってはいたのですが、あまりに前半との違いに温度差を感じました。母親がゲームに強い描写とかなぜか近所のおばちゃんが家に入ってくる現象とかそういうコメディは好きでしたので、その程度にしといてほしかったですね。
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