色々な洋画の影響を感じるアニメ作品 - 時空の旅人の感想

理解が深まるアニメレビューサイト

アニメレビュー数 2,474件

時空の旅人

4.204.20
映像
5.00
ストーリー
3.00
キャラクター
3.00
声優
5.00
音楽
5.00
感想数
1
観た人
1

色々な洋画の影響を感じるアニメ作品

4.24.2
映像
5.0
ストーリー
3.0
キャラクター
3.0
声優
5.0
音楽
5.0

目次

影響された洋画タイトル

少なくとも2つの洋画タイトルを思い浮かべるアニメ作品だと感じられます。
一つ目の洋画タイトルは、「バック・トゥ・ザ・フューチャー」です。
タイムスリップする自動車の存在が、そのことを表しているように思います。また、自動車がタイプスリップするのにエネルギーが必要で、自由自在にタイムスリップできない設定も、 「バック・トゥ・ザ・フューチャー」と「時空の旅人」で似ているように感じられます。そして、過去を変えることで、未来を変えようと画策しているのも、非常に印象が重なります。
ただ、「時空の旅人」においては、過去へのタイムスリップ一方通行であり、未来・過去への行き来は描かれていません。その点においては、 「バック・トゥ・ザ・フューチャー」と違う点だと受け取れます。
二つ目の洋画タイトルは、「ターミネーター」です。
タイムスリップが前提となっている点は、 「バック・トゥ・ザ・フューチャー」と同じです。しかし、「ターミネーター」と「バック・トゥ・ザ・フューチャー」で明らかに違う点は、歴史を変えようとしている点です。「時空の旅人」においては、アニメ本編の中で、歴史を変えようと図られています。そのことから、「時空の旅人」は「ターミネーター」寄りであると考えることができます。
また、「時空の旅人」に登場する時間管理局局員は「ターミネーター」そのもののように感じました。
きっと、 「バック・トゥ・ザ・フューチャー」「ターミネーター」の両作品があったから、「時空の旅人」というアニメ作品の存在があるのだと思います。日本の背景に置き換え、それぞれの要素を加えて仕上げられた作品なのではないでしょうか。

ヒロインの存在感

「時空の旅人」のヒロインである早坂 哲子(はやさか てつこ)の存在は、アニメ作品そのものを象徴する大きなものだと考えられます。
明らかに美人に描かれており、哲子だけ作画のタッチが違うように感じられます。哲子だけが、少女マンガの登場人物のようなキャラクターデザインになっており、目が大きくキラキラしており、まつ毛が長いです。他の登場人物と比較しても、明らかに存在感の違う人物として描かれております。
あまりに違い過ぎて、違和感を覚えるほどです。
それだけ、他の登場人物の中で、強調された人物であることを分かりやすく表すものだと考えられます。
また、登場人物の中で唯一の女性であり、それだけでも目立つ存在だと思われます。しかし、さらに念押しするような強調ぶりは、最近のアニメ作品には見られない傾向であり、この時代のならではな描写といえるのではないでしょうか。
ただし、哲子の存在や恋愛要素は、物語本筋に大きな影響を及ぼすものではありません。
思いきり強調されているわりに、物語本筋での存在感は薄いのです。その強調ぶりや美しさで目立つ存在ではありますが、それ以上のものはありません。
私自身は、アニメ本編に添えられた華なのだと受け止めています。
そして、販促用ポスターや画像、さらにDVDパッケージにおいても、哲子の存在が大きく目立つものになっています。まさに、華としての哲子の存在感を表すものだと考えられるのではないでしょうか。

それぞれの登場人物の役割分担

未来からやってきたアギノ・ジロは、彼自身の登場が、物語の始まりを告げます。よって、アギノ・ジロの存在が、物語本筋には欠かせないものになっています。ただ、その割には、アニメ本編での存在感は薄いものとなっています。主要人物の中で、もっとも存在感の薄いキャラクターなのではないでしょうか。
次に、長谷川 真一(はせがわ しんいち)の存在です。

チームの中での役割分担として、彼自身の担っているものは大きいと思われます。現代社会の自動車がタイムマシンのベースになっていますので、機械に詳しい登場人物は必要不可欠だったはずです。「時空の旅人」主要人物をチームとして捉えたとき、彼の存在は大きいのです。
そして、ホクベン(北 勉)先生の存在です。

タイムスリップをテーマとしているアニメ作品において、現状を解説するキャラクターとして活かされています。彼がいることで、今はどの時代が描かれているのか、観る側に伝えることができます。また、「時空の旅人」をチームとして捉えた時、メンバーはホクベン先生がいることで、現状認識することができるのです。それにより、自分たちの身の回りに起きることを正確に把握することができます。危険が付き物のタイムスリップにおいて、ホクベン先生の存在も大きなものだと考えられます。
最後に、山崎 伸夫(やまざき のぶお)の存在です。

アニメ本編では活躍しません。彼が居ることで、良い方向に作用することがないのです。武士に立ち向かっても、瞬く間に制圧されてしまっています。実は、伸夫は居なくても、物語本筋として成り立ちます。「時空の旅人」主要人物をチームとしてみた時、伸夫に与えられた役割分担はないのです。
しかし、チームのポジションとは違う観点で、彼は活躍しているのです。それはアニメ本編は、伸夫目線で描かれている場面が多いのです。伸夫が主人公なのか、と勘違いしてしまうほど、伸夫からの目線で描かれていました。チームとしての役割は薄いですが、アニメ作品を構成するうえで、客観視する為、彼自身の存在は大きいと考えられます。
伸夫がいなければ、物語は成立しても、アニメ映像として描けないと思われます。
そういった意味では、伸夫は特別な存在だと受け止めることができるのではないでしょうか。

あなたも感想を書いてみませんか?
レビューンは、作品についての理解を深めることをコンセプトとしたレビューサイトです。
コンテンツをもっと楽しむための考察レビューを書けるレビュアーを大歓迎しています。
会員登録して感想を書く(無料)

関連するタグ

時空の旅人を観た人はこんなアニメも観ています

時空の旅人が好きな人におすすめのアニメ

ページの先頭へ