キャラクターを売りにするアニメ作品 - にゃんぱいあ The Animationの感想

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にゃんぱいあ The Animation

4.204.20
映像
4.00
ストーリー
3.00
キャラクター
5.00
声優
4.00
音楽
5.00
感想数
1
観た人
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キャラクターを売りにするアニメ作品

4.24.2
映像
4.0
ストーリー
3.0
キャラクター
5.0
声優
4.0
音楽
5.0

目次

キャラクターグッズの為!?

ショートアニメという位置付けの作品で、物語性においては皆無です。ただ、キャラクターたちは女性受けするであろうことは間違いないです。キャラクターグッズの販売が目的で制作されたアニメ作品のように思われます。

直近の類似例を挙げれば、サンリオの「ぐでたま」と同じポジションに存在するアニメ作品なのではないでしょうか。ただし、サンリオのようにプロが作り出したキャラクターではなく、同人誌が原作であり、プロではなく玄人が生み出したキャラクターであることが特筆すべきことなのだと思います。

物語性やメッセージ性ではなく、「可愛らしさ」を全面に押し出したアニメ作品であり、女性の心を鷲掴みにするものだと感じます。アニメ本編でいえば、所々に「可愛らしさ」を強調する場面があり、男性目線からすると引いてしまうのは否めないです。

間違いなく女性にターゲットを絞り込んだアニメ作品なのであろうと推測します。

 

にゃんぱいあ

このアニメ作品の主人公で、タイトルにも掲げられるほど象徴とされる存在です。しかし、吸血鬼と相反する部分は多いように思います。吸血鬼といえば、日光が苦手、十字架が苦手だったはずです。しかし、「にゃんぱいあ」の腹部には、金の十字架が刻印されています。そして、昼間においても、日光を苦手とすることなく堂々と行動しています。

これは、原作者が意図的に、ツッコミ要素として取り入れた要素なのでしょうか。

また、「血ぃくれニャ~」というのが口癖のようですが、アニメ中盤から、その口癖の使用頻度が明らかに減っています。すでに口癖になっていないかのような扱いになり、ツッコミたくなる部分なのだと思われます。

そして、翼はあるのに飛べない、というのも翼の存在理由が謎です。飛べないのなら、要らないものなのだと思います。むしろ、吸血鬼に翼のイメージがあまり有りません。どちらかというと、マントの方がピンとくるものではないでしょうか。

ただし、良い意味で潔さを感じる部分は、人間の描写がほぼないことです。「にゃんぱいあ」の飼い主である美咲ちゃんにおいても、存在そのものはあっても、顔や全身像が描かれることは皆無です。人間の存在を描かないことで、猫や他の動物の存在を強調させようとする意図が感じられます。焦点はあくまでキャラクターたちに当て、他の部分にスポットを一切当てない手法は好感が持てます。

 

まさむにゃ

独眼竜 まさむにゃ(どくがんりゅう まさむにゃ)の存在も、「にゃんぱいあ」並みの輝きを放っており、良いキャラクターに仕上がっています。武士にも関わらず、漢らしさは中途半端なところが可愛く感じてしまう部分なのだと思います。

「にゃんぱいあ」に対し、強い愛情をもっていますが、男同士の危ない関係です。その辺りは、腐女子向けを意識した設定なのでしょうか。「にゃんぱいあ」がオスであることを知っても、その愛情に揺らぎがないことが、男性目線では笑える要素として受け止めることができます。

「まさむにゃ」の一番の魅力は、「にゃんぱいあ」とのすれ違いだと思います。「まさむにゃ」は「にゃんぱいあ」に強い愛情を向けているにも関わらず、「にゃんぱいあ」の趣味嗜好を把握できていないようです。よって、「にゃんぱいあ」の為に「まさむにゃ」のとる行動は、ほぼ裏目にでてしまい、アニメ本編においては笑える要素になっています。

こういった部分は、好きな女性となかなか噛み合わない「男の子らしさ」を面白く描いているように思います。

 

にゃてんし

性格悪く描かれている「にゃてんし」は、堕天使をモチーフにしているだけあってイメージと合致します。翼をもっているだけあって、宙に浮くこともできるようです。ただし、宙に浮くとき、翼を羽ばたかせていません。よって、「にゃてんし」においても翼の存在意義は分からないものとなっており、ツッコミ要素として成り立っています。

物語性は薄くても、こういったキャラクターは物語構成上に欠かせない存在だといえるでしょう。「にゃんぱいあ」「まさむにゃ」だけでは、アニメ本編の面白さに広がりをみせないことから、「にゃてんし」の存在はアニメ本編においても、重要な役割を担っていると考えることができます。

「にゃてんし」においては、彼自身のキャラクター性から、キャラクターグッズはあまり売れないのではないでしょうか。しかし、アニメ本編に欠かせない存在であることから、存在意義は他キャラクターとは違うもののように思います。

 

他登場キャラクターについて

「にゃんぱいあ」の義弟である茶々丸(ちゃちゃまる)について、モチーフとしている題材が分からないです。これまで、「にゃ」という言葉を象徴されていましたが、茶々丸の登場により、その法則性が崩れました。

しかし、可愛らしさだけでいえば、主役である「にゃんぱいあ」を喰ってしまうほどに目立つ存在だといえます。兄の「にゃんぱいあ」より、しっかり者である茶々丸は、「天才バカボン」でいう「はじめちゃん」に近い存在だと考えられます。

毛利くん(もうりくん)、小森くん(こもりくん)というコウモリにおいては、その存在は脇役に徹しており、全面に押し出されることはありません。アニメ本編での役割は、都合の良い調味料のような存在だといえます。

基本的には、「にゃんぱいあ」「まさむにゃ」「にゃてんし」の三匹が、主要メンバーとしてアニメ本編が構成されています。まだまだ続々と主要メンバーは増えていってもおかしくないのではないでしょうか。

 

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