ロボコン好きなら堪らないアニメ - きらめき☆プロジェクトの感想

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きらめき☆プロジェクト

5.005.00
映像
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ストーリー
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キャラクター
5.00
声優
5.00
音楽
5.00
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1
観た人
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ロボコン好きなら堪らないアニメ

5.05.0
映像
5.0
ストーリー
5.0
キャラクター
5.0
声優
5.0
音楽
5.0

目次

ロボットアニメ愛

この「きらめき☆プロジェクト」というアニメ作品から、ロボット愛というものを強烈に感じられます。そして、その印象に好感がもてるアニメ作品です。

 

巨大ロボットという存在を大きく二つに分けていると考えられます。

 

一つ目は、ロボットアニメ歴史です。「ビッグマイティ」は、鉄人28号を彷彿とさせるデザインであり、意図的に古くさいデザインに仕上げているのだと思います。

鉄人28号といえば、日本では元祖ロボットといえます。また、その存在感も絶大で、ロボットの中でも象徴として考えることができるのではないでしょうか。

おじさんロボット職人である主要メンバーたちの心にも、憧れのようなものを抱かせているのは間違いないでしょう。それが作品の物語における展開にも、イメージが合致しているように思います。

おじさんロボット職人たちが考えるロボットとは、機動戦士ガンダムに代表されるリアルロボットではなく、鉄人28号のようなスーパーロボットなのだと思います。

 

二つ目は、作り手からロボットを描いていることです。「ビッグマイティ」制作チームのリーダーである大矢さんは、学生時代にロボコンに参加していた経緯が背景にあります。また、他の「ビッグマイティ」制作チームメンバーにおいても、似たような経歴であることを想像させます。

また、主人公のカナにおいても、自らの手で「ジュネりん」を完成させています。主人公、カナの本質は、今の言葉で表現するなら「メカ女(めかじょ)」「ロボ女(ろぼじょ)」と表すことができるのではないでしょうか。

作り手であるエンジニア目線で、ロボット愛を表現しているのが印象的です。

 

二人の主人公

「きらめき☆プロジェクト」の二人の主人公は、物語冒頭では所属する組織同士が、敵対していたところが面白いと思います。

ただ、カナと大矢さんの性格は、よく似ていて似ているからこそ、仲良くなるのも早かったように感じられます。

この部分が、物語の脚本を書いた方の上手なところだと思うのです。お互いに性格が似ているからこそ、二人の仲が良くなる早さに自然なものに感じられます。

両者は、なかなか本音を口にできない性分で、コミュニケーション下手です。しかし、ロボットが大好きで、そこに向けての愛情の大きさにも通じるものがあります。しかし、一般的な分野ではない為、話が合う人間も少なく、孤独感を持っている点も同じです。

しかし、同じロボットが大好きな者同士であれば、自らの興味を正面から相手にぶつけられて、コミュニケーション下手同士であっても、話が尽きないものなのでしょう。

そこの部分が、物語の進行上そのようにしたのではなく、出会うべくして出会った二人のように思えてしまうのです。両者の年齢差は親子ほど離れていますが、カナの姉であるクローネは大矢さんのことを「お友達」と呼んでいるのは、そのことを象徴しているように思えます。

二人の友情が、物語の結末を大きく左右させている点も良いです。戦うことを避けていたカナ、現実から目を背けていたカナが、最後の場面で、大矢さんたちが身を挺して助けてくれたことで、初めて自らの意思で戦います。カナの気持ちの変化は、観る側の気持ちまで揺すぶられてしまいます。

 

また、自らの手で製作したロボットを戦わせるのに、抵抗があったのも、心情に訴えてくるものがあります。自分の分身のように大切な存在なのでしょう。そして、コミュニケーション下手のカナにしてみれば、自立した思考を持っている「ジュネりん」は親友に近い存在だったことも伺えます。

しかし、人々を守ることを目的に作られたのであろう「ジュネりん」は自らの意思で、戦いの場にいくことを選択します。そのことを理解できなかったカナが、大矢さんとの会話を糸口に「ジュネりん」の行動を理解して、カナ自身も自ら「ジュネりん」と共に戦うことを選びます。こういった心の動き、成長が分かりやすく表現されており、観る側の胸を熱くさせるものがあります。

 

リンクルの存在

声優が金田朋子さんだけあって、とても自由な存在なのではないでしょうか。何も知らなくても、リンクルの声優が金田朋子さんであると、すぐ気付くことができます。

飛行機や自動車、巨大ブラシなどなど、リンクルは液体金属で構成されているのか、と思えるほど姿を変えます。変形なのでしょうけど、変形とも呼べないもののようにも思えます。そして、明らかに巨大化しており、物理の法則を一切無視している点は、何物にも縛られない存在であると感じさせます。

また、声が特徴的であり、そして、他のキャラクターよりテンションが高いです。元々、特徴的な声をしている上、ビックリするほど高いテンションで演じているので、存在感が大きいです。演技でこのようにされているのか、それとも、天然でこうなってしまっているのか、分からない部分です。最近はバラエティー番組に金田朋子さんが出演されていることが多いです。テレビ番組での金田朋子さんの人柄・キャラクターがそのまま、「きらめき☆プロジェクト」登場人物のリンクルになっているように感じます。

声優の役割の大きさ、作品全体に与える印象の大きさを改めて実感させられます。誰がするのか、どのように演じるのか、作品のキャラクターを生かすのか、殺してしまうのか、実感することができるアニメ作品だと思います。

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