学園ラブコメ - スペシャル・エー S・Aの感想

負けん気チャレンジ魂

主人公の女の子は、男の子と張り合う元気な女の子。

男の子だからっていって、ひるまないで堂々と

勝負しにいく。なんでも完璧な男の子にいつでも全力で

立ち向かっていく姿がとても励まされる。

なんでそんなに純粋に頑張れるのかなって思う。

いつも真剣に堂々としていて、そんなに頑張らなくても

その主人公はその子自身がとっても才能に溢れている。

スポーツもできて性格もよくて女の子にも好かれてて

人間関係も友好で、男の子とも普通に接して友達になれて、

スタイルもよくて人生凄く楽しめている。その子自身には

才能が溢れすぎているのである。なのに、自分より凄い人の

近くにわざわざ行って、滝に打たれに行っている。

しかも、それを凹んだり悲しんだりしないで、むしろ

楽しんでいる。喜んでいる。それがとても理解できない。

アニメとしては成立しているけれど、実際の感覚で眺めてみれば

絶対オカシイと思う。

完璧人間に気にいられる

完璧人間として登場する男の子に欠けている部分を主人公は

もっている。それはアニメを通して確実にある。

それがものすごく見え見えである。彼女は強すぎる。

なのにすごく弱いように見える。一生懸命な人はものすごく

周囲に有無を言わせない。だから周りが気を配る。

ものすごく強いのに、皆が助けるからものすごく弱いように

みえる。すごく矛盾だ。完璧人間の男の子は、自分に追いつこうと

必死な主人公の強さに、ものすごく圧倒されているけれど、

ものすごく愛おしく思っているのである。自分より弱い部分をもつ

主人公に、愛おしさを感じている。

きれいな女の子

ものすごくスタイルがいいのだ。ものすごく細い。

活動的だからなのだろうか、ものすごく華奢なのだ。

だから普段あんだけ元気をみせて、男の子に媚びないはつらつと

した性格や振舞いをしていても、ふとした瞬間に綺麗なドレスを着たり

女の子らしい態度をとれば、全然違和感なく型に収まる。

それがものすごく羨ましく思う。私なんかだと、男の子を目の前にしたら

絶対へこへこするし、無意識に媚びてしまうし、元気はつらつと接することが

できずモゾモゾして終わるくせに、オシャレや女子の振舞いをいざしようと

したら全くもって形にならなくて、どっちもダメなのだ。

心底主人公のような性格にあこがれる。

ちょっと違和感

Ｓ．Ａ．　、ストーリーもキャラクターも全部面白くてすごく魅力的、内容も充実していて

大変好きなのだが、アニメの絵にちょっとだけ違和感がある。

フルーツバスケットや学園アリスなんかでも感じたのだが、ちょっと

アニメアニメ感が抜けきらない。バンパイヤ騎士とかだと、もうちょっと少女漫画てきに

見栄えとか、キャラクターの単純な絵の可愛さも込められている気がするが、

Ｓ．Ａ．、顔も体も細くてカクカクしている気がする。

イケメン、イケ女の設定だけれども、その設定を厭らしいと感じさせない

ためにも、もうちょっとアニメ感が抜けたらなぁと贅沢を言ってみた。

頑張れ精神

こういうど根性精神をえがいたアニメって多いなぁとつくづく思う。

アニメのストーリー的にものすごく面白いのである。

多分、実際でもそうなんじゃないだろうか。身近に、こんなふうに

明るくて一生懸命で一緒にいて楽しいと思える人が傍にいたら、

ただの日常が全然ただの日常にならない。刺激があって日常に色がつく。

今流行りのＮＡＲＵＴＯだって、こういうど根性精神がある。

完璧じゃないけれど、ど根性の精神でのりきってやんぞみたいな。

そういう前提や設定があるからこそ、読者であるわたしがものすごく

勝手に共感して食い入るように見てしまうのだ。

だけどずっと残っている違和感がある。ものすごく共感できるのに、

明らかに主人公と、現実の自分が置かれている状況が違う。

むしろ真反対だ。でぶだし態度わるいし人間関係うまくいかない方だし

暗いし根暗だし。なのに真反対の主人公に人一倍共感しているのである。

ふしぎである。多分これは、この手の主人公は、「完璧じゃないけれど、」

という設定に誤りがあるのではないかと確信している。

完璧じゃないけれど、頑張れる「才能」があるのである。

これは才能として、ものすごく特殊なものなのだ。

完璧じゃない＝誰にだって当てはまる＝誰にとってもそうだ＝皆にも当てはまる

＝じゃあタイプの違う自分にも当てはまる？　のような思考回路は誤りなのだ。

泥臭くてもごり押しで頑張るぜ！！と言いきれる才能。誇り高き才能。

完璧じゃないけれど、と一旦自分のポジションハードルを下げておいて、

実は皆が絶対飛び越えられない８ｍ高跳びみたいな高跳び棒を

とんでもない位置まで上げるのだ。全く悪質だ。最初は歩いてもまたげる

２０ｃｍくらいの位置に棒をセットする。陸上の高跳びにいきなりたとえてしまったが、

現実の自分は常に２０ｃｍくらいしか越えられない。なのに、８ｍくらいの棒を

飛べちゃう陸上選手が（Ｓ．Ａでいう主人公、ＮＡＲＵＴＯでいうナルト）

練習初期として２０ｃｍにセットする。それを間違えてあ、わたしもいける？

みたいな現実の自分がハイパー選手の練習場に混じってしまうのだ。で、

練習についていけなくて苦しむ。

よくわからない結論だが、アニメはとっても面白かった