主人公テリーが序盤でボロ負け!!
良作だった前回アニメの続編
1時間弱ほどだった前作を尺を拡大して、続編を作ってくれたことが非常に嬉しいです。
相変わらず、工夫は凄いと思うのですが、このアニメ作品は前作を観ていなくても楽しめる内容だと思うのです。さほど違和感や前作の設定など、把握してないと楽しめない、という作りになっていることが素晴らしいです。
しかし、前作を観ていると今作はより一層に感情移入ができて楽しめる内容になっていることが感心させられますね。
前作で死んでしまったリリーも、忘れられないテリーの思い出として、描かれている場面があります。
それがまた、テリーをさらに強くする要素としていることが、印象的で好感を持てます。
また、前回の仇役だったギースが序盤で登場して、今回の主要キャラクターであるクラウザーと会話する場面があります。あの場面では、観るものに力量は明らかにギースより、クラウザーの方が力量が上であることを示唆しています。観ていて、ワクワクさせてくれる感覚は脚本作りとして素晴らしいですね。
また加わった新しい要素(1)
ひとつ目はテリーの存在を活かす為、客観的な視点で魅せる為に、少年トニーというキャラクターを新しく据えたことでしょうね。
前回のリリーと同様に、このアニメ作品のオリジナルキャラクターです。
そして、彼の役割は物語の展開や、演出上において、非常に大きな役割を担っています。
ふと思ったことですが、テリーやアンディー、そしてリリーとトニーという主要な登場人物は、語尾の母音が「い」という共通点があります。
この事実にも制作側、脚本家の工夫など隠れているんでしょうか。
実はこのアニメ作品の物語では、彼の存在がないと成り立たないんです。
トニーが無理矢理にでも、テリーについていくことで、テリーが立ち直るきっかけになります。トニーの存在が無ければ、テリーは負け犬で終わってしまいます。
前回のオリジナルキャラクターである、トニーの存在感は、前作アニメのリリー同様に、重要なのではないでしょうか。
また加わった新しい要素(2)
これは設定変更といえる部分ですが、クラウザーが若過ぎるのではないか、とゲームをプレイしていた方は違和感があります。
ゲームにおけるクラウザーの設定より、アニメ作品の中のクラウザーはとても若く描かれています。
何故なのか、私なりに考えてみたのですが、単純に、強いイメージを植え付けることができるからではないでしょうか。
何故わざわざこんなこと取り上げるのか、それはクラウザーだけなのです。
原点といえるゲームから、キャラクターのイメージから、設定を変更された登場人物なんです。
クラウザーはテリーに、物語冒頭で自ら挑戦します。挑戦というより、オモチャを発見したので遊びにいった、暇つぶしにブッ壊しにいった、という印象が強いですけどね。
原点のゲームのイメージだと、オッサン色が濃厚なので、自ら行動するという部分では、違和感を与えかねなかったのではないでしょうか。
しかし、アニメ作品中の若いイメージであれば、行動そのものに違和感なく、整合性が生まれてくるような気がします。
私はそこまでしか、受け取ることはできませんでした。この物語の脚本を作った方に、このことを聞いてみたい気がします。
ほかの皆さんはどう思いましたか?
この設定変更は、受け手に様々な推測を与える気がするのです。観た後に、話し合ってみたら、きっと盛り上がることでしょうね。
ドロ水をすするテリー
主人公テリーのカッコ悪い部分が描かれていますよね。
・クラウザーにボロ負け
・アルコール中毒レベルの酔っ払い
・喧嘩で素人ボコボコ
・トニーの勝負・想いを放置プレー
しかしドン底に落ちれば、落ちるほどに復活した時のカッコ良さが際立つと思うんです。こういう時って、ギャップの大きさが大きければ、より一層に栄えますからね。
物語冒頭のクラウザーVSテリー戦において、テリーのボロ負け場面を冒頭に描くことによって、主人公であるテリーのボロボロの場面をしっかり描くことができりと思うのです。
それが、立ち直るシーンに描かれている、アンディーVSテリー戦において、パワーゲイザー(超必殺技)を編み出す場面をも強調させることにつながりますよね。
脚本や構成、それだけでも、しっかり感動させてくれる要素があります。
面白ろ要素は色々
箇条書きで面白い部分を書き出していきます。
・各キャラクターの必殺技
_→原点のゲームを最大限織り込む!
・餓狼伝説2の新キャラも続々登場
_→キム・カッファンや不知火舞、山田十兵衛など登場するだけで嬉しい!
・必殺技だけではなく超必殺技も
_→ジョー・テリー・アンディーと主要人物の必殺技の上位クラスを披露!
・不知火舞のむね
_→終始上下にブルンブルンするのはこだわった部分でしょう!
・豪華声優陣にビックリ
_→不知火舞がヱヴァンゲリヲン葛城さんと重なります!
言い出したら、キリがないです(笑
格闘ゲームならではの終焉
クラウザーとテリーの最後の闘いは、ゲームプレイヤーでなくとも熱くさせてくれる内容で満足させてくれます。
これまでの伏線が、見事に集約された内容です。そして格闘シーンや音楽の選曲、闘いの結末、そしてアフターストーリーまで納得する内容なのではないでしょうか。
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