キャバ嬢の真実
めくるめくる夜世界。
キャバ嬢の人生の典型ともいえる自叙伝。
埼玉から歌舞伎町へ、徐徐に上り詰めていいくくるみは読んでてスピード感があって楽しかった。
客との駆け引きとか、親からのお金の催促とか、華やかな世界ならではの黒い常識が本当にキャバ嬢が体験しているそのまんまって感じで臨場感があって良かった。
でもある意味普通のキャバ嬢の生活というか、典型。NO1になってそれだけでは物足りず、社会に何かを残したいと言う自己満足的な一面が本になったと言う感じも見受けられます(笑)
でも、途中のメンタルヘルス具合がリアルで、本当に夜の子ぽかった。感情描写は本当に凄い。黒い感情に飲み込まれる所が、みんなあんな感じになっていくんだな〜って思いました(笑)
ラストとかは、ボヤケててよくわからず、一応ハッピーエンドって感じであんまりスッキリしないかも。
オレオレ詐欺とか時代背景とリンクしてるのが、面白い所。時代によってキャバクラでお金を落とす人が違うし、お昼の経済とは全く違う時系列の世界が広がる。これも体験してみないと理解できない世界だなと思いました。
サクサク読めるので、どんどん読み進めれるし、一気読みタイプの作品。
読んだ後、なんとも言えない夜独自の孤独感とか、疎外感が残りやっぱり夜は寂しい世界と思わせる小説。
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