という、はなしの評価
という、はなしの感想
お休みの前に
この作品は、大人の絵本である。フジモトマサル氏の、はっきりした主線なのにほんわかとした絵柄で、吉田篤弘氏のどこか人を食ったような不思議なお話が載っている。1話1話はそれほど長くないので、寝る前に1話ずつゆっくり読み進めて欲しい。読んだあとに見る夢は、どことなく不思議な世界に入り込めるに違いない。ゆっくりゆっくり読みたい作品である。挿絵の全ての動物が人間のように本を読んでいることからも判るように、この作品の主題は『読書』だ。それが、人間の目線からではなく、動物の目線から描かれているのがとても面白い。その話の隙間から「さて、自分はどうだったろうか」と問いかけてみるのも楽しい。