ジャングルで育った人間、”ターザン”の動物としての生き - ターザンの感想

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ジャングルで育った人間、”ターザン”の動物としての生き

4.54.5
映像
4.0
脚本
4.5
キャスト
4.0
音楽
5.0
演出
4.0

目次

人間の赤ちゃんと出会ったゴリラが思いたった究極的な決意〜この子のママになろう

小さな赤ちゃんが1人で布に包まれて、それを見つけたメスゴリラ。彼女は心に傷を負っていました。自分の子供が欲しかったです。目の前に現れたのはゴリラではなく、人間の赤ちゃんでした。まさか、その子を自分の子供として育てるなんて夢にも思わないでしょう。視聴者の予想を覆すストーリーは私たちに、夢と希望を与えてくれます。人間の赤ちゃんをゴリラが育てるなんて可能なのでしょうか。不可能だと思いました。このストーリーは、私たちの想像を超えた全く予想がつかないものでした。その分、私は楽しめましたし、子供から大人まで全ての世代に対応できる作品でしょう。動物には、特にゴリラには強い力と優れた能力があるのかと驚きました。人間の赤ちゃんを見つけたメスゴリラは、トラに襲われながらも赤ちゃんを守りしっかりと抱えて逃げきりました。まるで本物の親子のような姿に見えました。赤ちゃんを守り抜いた彼女は、逞しく母親としての愛が溢れているようでした。自分の子供を守り抜く一心で懸命に逃げていたシーンは、まるで、この危機を乗り越えたら自分がこの子の母になろうと心に決めているようにも見えました。みんなにこの赤ちゃんを紹介し、反感もありましたが、彼女は子の母となるのでした。そう簡単なことではないと思いますし、彼女もそれは重々分かっていたと思います。何者かも分からない生き物を育てようと決めた彼女に賛成してくれた夫のオスゴリラも逞しいです。彼女の母としての決意は非常に強いものと思いました。同じ母親として尊敬しました。自分だったら、出来るかと言われたらおそらく厳しいと思います。

生きるべき場所、弱肉強食の世界を選んだターザンの心の叫び

人間の限界はどこまでなのでしょうか。ゴリラに育てられ、共に生活し、朝から晩まで深いジャングルで過ごすには、大きな危険も沢山あるでしょう。人間のように、しっかりとした家があるわけでもなく、もちろん冷暖房なんてあるわけがない。赤ちゃんの頃から、ジャングルで過ごせば、その生活が当たり前になり、人間の生活の方がおかしいと目を丸くして驚くのでしょう。最初から知らない世界なわけですから、自分は本当は人間でおかしいと思った生活が現実であり、ジャングルの生活は決して人間の生活とは程遠いのです。ジャングルで生活していくには沢山の敵がいます。弱肉強食の世界です。どこにいるか分からず急に襲われて死んでしまい食べられてしまう、という人間世界では絶対にあり得ない光景がそこらじゅうで起こるのです。そこで、人間世界に似たものがあるとすれば”殺人”でしょう。弱肉強食と殺人の相違点とは何なのでしょうか。急に命を奪われてしまうところは一緒です。ジャングルでは、強い者が生きていけるのです。弱い者は命を失います。簡単に生きては行けません。そんな命懸けの生活がジャングルでは当たり前なのです。人間世界では、殺人は起きて当たり前なことではありません。絶対に許されないことです。相手の命を奪うことは罪に問われます。そのような点で比べてみると、違うところがあるとも思います。

弱肉強食の世界、ジャングルでターザンは必死に生きている事が良く分かりました。生きるために戦っているターザンはまさしくジャングルが生きる場所なのでしょう。人間の生活と、ジャングルの生活、ターザンにどちらがいいかと聞いたら、ジャングルの生活を選びます。何故なら、生まれてものごころついた頃からジャングルで生きてきたからです。人間の生活がどんなに安全性が高いとしてもターザンは、ジャングルでの生活を誇りに思っていて、家族や友人に感謝しています。ジャングルこそが、生きる世界だと自然と認識し、ターザンの強く生きる姿は、”ここで生きる!”と彼の心の叫びの様にも見えました。

動物から人間へと受け継がれた深い愛は本物であり、人間から人間と何の違いもない

ターザンはとても強くなりました。父に教えられたことは沢山あります。人間と同じように、動物も親から子へと受け継がれていくものがあるのです。その絆は強く、人間と何も変わらなく深い愛情を持ち自分の子を育てていきます。ターザンは、体はもちろん人間と同じく成長していきますが、歩き方や走り方、全ての動作が動物と同じような動きをみせます。最初はやはり不自然で不思議な印象を受けましたが、それが親の背中を見て育つという意味なのでしょう。親から子へ繋がれていく姿がはっきりとターザンの体に伝わっている証なのです。人間の世界と全く同じように、動物は子に対して愛を持って育てているという事がはっきりと分かりました。”ジャングルで育った人間、ターザン”の運命は、誰もが驚き疑いの視線を向けました。現実にこんなことが存在すれのかは分かりませんが、この作品は動物も人間も子供に対する想いは同じなのだと教えてくれました。

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ストーリーは、無人島に流れついた親子3人。動物たちが沢山暮らすこの島で、両親は木の上に家を建てます。ある夜、近くに住むゴリラ親子の子供が猛獣に襲われて亡くなってしまいます。悲しみに暮れていた母ゴリラが、ある時突然何かを感じ取ります。そして人間の親子が住む木の上に登っていくと、血塗れの床が。。。両親が亡くなっていたのです。なんとか子供だけは布に隠れて無事でしたが、その上からは猛獣が子供と母ゴリラを見おろしていました。母ゴリラはなんとか子供を連れて逃げ、亡くなった子供ゴリラの代わりにに人間の子供を育てていくと誓うのです。十数年の時間が経ち子供は青年へと成長しました。そして、ゴリラ研究のために島にやってきたら少女と父親、意地悪な助手に出会うのでした。。。ストーリーはディズニーらしく、スムーズに流れていきます。主人公のターザンが、森中を走り回るシーンは飛んでるようにすべるように。子供ならマネし...この感想を読む

4.04.0
  • まいぴんまいぴん
  • 63view
  • 526文字

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