これはこれで良い
『こどものおもちゃ』はとても大好きな作品です。原作である漫画は絵が綺麗なのが印象的でした。アニメ版はもう少しその原作の絵の良さを反映して欲しかったなと思います。
また、主人公である倉田紗南ちゃんのキャラクターも原作よりかなり元気で勢いのある子として描かれています。しかし、このキャラクターの演出は、個人的にはとても良いと思いました。『こどものおもちゃ』の魅了は、作中にコミカルとシリアスがバランス良くあるところだと思います。例えば倉田紗南ちゃんと同クラスの羽山秋人くんは悲しい過去を持ち、あまり良いとは言えない環境で育ちますが、そんな暗いシリアスな場面に紗南ちゃんがあの持ち前のハイテンションでコミカルに問題を片付けてしまう。あのような展開はあのテンションのキャラクターでないとなかなか出来ないでしょう。紗南ちゃんのそういう無茶苦茶なところに秋人くんが惹かれたのも納得できます。
さらに、このやり方はコミカルな場面から一気にシリアスに落とすとシリアスな部分がより重いものに、シリアスな場面からコミカルな部分に上げると意外な笑いや、爽快感に繋がります。
アニメ版はこの原作の良さを、ある意味やり過ぎなまでに強調していたように思われます。
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