愛され、愛したと願う愛の形。 - 愛の流刑地の感想

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愛の流刑地

4.104.10
映像
3.55
脚本
3.75
キャスト
4.05
音楽
3.85
演出
3.75
感想数
2
観た人
2

愛され、愛したと願う愛の形。

4.54.5
映像
3.5
脚本
4.0
キャスト
4.5
音楽
3.7
演出
3.9

 あそこまで愛に溺れられたら、どんなにいいだろうと思う。究極の愛である。愛してもいない人間を殺せない。わざわざ、刑務所に入りたい人間なんていないと思う。

 しかし、客観的に見ると、常識を逸脱しており、ただの現実逃避である。

 若い人や情の薄い男性にしか廻り合わない人には物凄く好感が得られると思うが、実際に殺されるとなると話は別である。人間には、生活がある。死ぬまで生きるという使命がある。例え、全く会った事もない、病気で早く亡くなった方の為に生きなければなどと、ど厚かましくほざくとしても、生きる理由には充分なのかもしれない。それくらい大切な事だ。辛ければ、逃げればいい。どうして、そんな事が出来なかったのだろうと思うのも愚問であろうか。

 初めて観た時は、主人公の愛に感銘を受けた。人生は辛い。苦しく、困難な事が多い。死んでしまいたい、出来れば、愛する人の手で。そう思っていても、付き合う相手は虫も殺さぬタイプだったり、まともそうでそんな事をしてくれない。本当に自分の事を愛しているのだろうか。殺されたいが、私は相手を愛しているから殺せる。彼は私をそこまで好きじゃないだろうから、殺せないだろうな、ああ、殺された彼女が羨ましい…といった若い頃の女性の気持ちを汲んだ作品になっていると思う。でも、本当は殺されたいのではなく、愛されたい。愛を測りたいだけの愚かな行為である。

 それでも、心が弱った女性を救いたいが為の、男の愛には違いない。

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快楽の世界にハマってしまうと愛は罪になってしまう。

愛の快楽は怖い。祥子は小説家の菊治に憧れていた。その憧れの人が自分を愛してくれるようになって、菊池に溺れていく祥子の気持ちは、自分には夫がいる、だが、溺れていく自分にブレキーがきかない。不倫は女性の人の方が浮気と軽い感じではなく本気になってしまうのだろか。祥子も菊池に抱かれていくなかに大胆になっていく。女性は惚れてしまったら、うぶな人でも大胆な快楽の世界に引きずらていく、こうなったら、普通の地味な主婦には戻れないない。愚かだと思っても戻れない川を越えてしまった。子供の事もそこにはなく、一人の女性になってしまう怖さが快楽の世界なんだろうと感じました。殺してほしい程に狂わせてしまう菊治が愛の殺人者。女性が陥ってしまうエロスの世界なんだろうと、男より女性の方が快楽は凄いみたいで、それに菊治の愛に溺れてしまうから、殺してほしいになってしまったのか。それは悲劇の始まりでもあったのかも知れない。快...この感想を読む

3.73.7
  • akiraakira
  • 94view
  • 1099文字
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