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- 銭を追う猟人税務署スピリッツ
4.804.80
- 映像
- 4.63
- 脚本
- 4.63
- キャスト
- 4.63
- 音楽
- 4.38
- 演出
- 4.00
- 感想数
- 5
- 観た人
- 6
マルサの女は1987年公開の日本映画、監督は伊丹十三。
国税局査察部のまたの名をマルサという。
名作である、これは映画好きにはたまらない作品。人間のするしぐさを伊丹は映画の中にそのまま丹念に再現してあります。
テーマは脱税を扱い、主人公は眼をつけた相手の銭の動きを追う。シーツを数え、レシートを見て実際のお客として紛れこむ。大体何処の国でも税務署は嫌われています。その税務署員に、我々は見ていて心の底から、やれ、もっと取れと応援している事に気が付くことでしょう。
伊丹監督は日本の女を描かせると、絶品です。
働く母親でもあり、子供にレンジの使い方を電話で指示し、寝癖のついた頭で仕事に出る。
こんな様子を映像で見せてくれる、上手いではないですか。心震えるマルサの女の母である一面をさりげなく出しています。
終戦後に出た歌が「よいとまけ」この映画の時代はバブル味がします。働くキャリアを持つ母親が出てきた、そんな時代的な背景を反映しているようです。
追われるラブホテルの経営者、権藤とマルサの板倉は丁々発止で相手のレベルを感じ取り相手の行動を察します。戦う相手にはふさわしい敬意を示すサムライ魂が見られる作品です。
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他のレビュアーの感想・評価
金と欲望と強い女
監督は伊丹十三、主演はその妻宮本信子。芯の強い女性を演じさせて宮本信子さんの右に出るものはいないだろう。不撓不屈の闘士である女性国税局査察官(マルサ)を彼女が好演する。悪役の息子が鉄道自殺しようとする(ように見える)のを止めようとして、観客側に全力疾走するシーンは観ている者の心を奮い立たせるところがある。悪役の山崎努も深い味わいのある演技で印象深い。金銭欲に憑かれた悪徳企業家だが息子のことに関しては人間的な執着を見せる。伊丹監督の作品は世俗的なものが多く、この作品も「金と欲望」がキーワードだが、不思議と俗悪な感じは一切受けない。ちょっと癖があるが滋味豊かな人間ドラマだ。私はやや高踏的な人間だが伊丹監督作品は楽しんで観ることができている。
5.05.0
ザ・日本な大人の映画。
現代の日本映画って何?ともし他国の方に言われたら、サッと差し出したい一本です。伊丹監督・宮本信子主演作はこの後「マルサの女2」「ミンボーの女」「マルタイの女」と続いていくわけですが、皮切りのこの一作が、もっともよく緊張感を持ち、「言い過ぎない」よさを持っていると思います。脱税側の山崎努の狡猾なところ、査察側の宮本信子の喰えないところ、他の査察官たちも切れ味鋭く、かつモッサリとしていて、実にいい味わいがあります。鼻から下だけで怒る大地康雄、妖しい花のような岡田茉莉子などなど、昭和の名優、怪優が惜しげも無く出てきて、濃くてうれしい悲鳴です。モノローグを極力廃し、思わぬアングルからのカメラワーク、テーマ音楽は鳴るけれどしみったれたお涙頂戴の曲使いはしない。暗くにごった色調の画面に大人の色気を感じます。今では少なくなってしまった、昭和の大人の映画です。
4.54.5
日本を代表するサスペンス
かなり世界観が出てます。レトロな独特の視点がすばらしくよく表現されているのと、監督の意向が作品に出ている所が見どころだと思います。内容は国税の調査員の女が更に調査して脱税について調べあげていくストーリーです。話題作になりましたが、監督もよくキャストもかなり良く、この作品は色々と受賞していますが、最優秀助演男優賞をたしか津川雅彦などが受賞し話題作でした。本格的な内偵調査が始まる事になり。暴力団、政治家、銀行がからんだ大型脱税との戦いが始まリますが、なかなかこれも奥が深くこの女詳細んがかなり深いところまで首をいれてしまします。オススメです。面白いし笑えます。
4.54.5
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