マルサの女の感想/考察/ネタバレ

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映画レビュー数 5,784件

マルサの女

4.804.80
映像
4.63
脚本
4.63
キャスト
4.63
音楽
4.38
演出
4.00
感想数
5
観た人
6

マルサの女の感想一覧

映画「マルサの女」についての感想が5件掲載中です。実際に映画を観たレビュアーによる、独自の解釈や深い考察の加わった長文レビューを読んで、作品についての新たな発見や見解を見い出してみてはいかがでしょうか。なお、内容のネタバレや結末が含まれる感想もございますのでご注意ください。

銭を追う猟人税務署スピリッツ

マルサの女は1987年公開の日本映画、監督は伊丹十三。国税局査察部のまたの名をマルサという。名作である、これは映画好きにはたまらない作品。人間のするしぐさを伊丹は映画の中にそのまま丹念に再現してあります。テーマは脱税を扱い、主人公は眼をつけた相手の銭の動きを追う。シーツを数え、レシートを見て実際のお客として紛れこむ。大体何処の国でも税務署は嫌われています。その税務署員に、我々は見ていて心の底から、やれ、もっと取れと応援している事に気が付くことでしょう。伊丹監督は日本の女を描かせると、絶品です。働く母親でもあり、子供にレンジの使い方を電話で指示し、寝癖のついた頭で仕事に出る。こんな様子を映像で見せてくれる、上手いではないですか。心震えるマルサの女の母である一面をさりげなく出しています。終戦後に出た歌が「よいとまけ」この映画の時代はバブル味がします。働くキャリアを持つ母親が出てきた、そんな...この感想を読む

5.05.0
  • 73view
  • 498文字

惚けた様相に眼光鋭い「マルサの女」

宮本信子が今年のNHKの朝ドラでヒロインの「おばあさん」役をやっておりますが、やはり月日を感じますね。マルサの女は、もう26年前の映画で、主演の宮本さんは女盛り、トボケタ色香を感じるほどでしたが、当の本人は紳士的捜査官の好一点であり、容貌はおかっぱ頭に寝癖があり、顔はソバカスで美人とは程遠い。 しかし、察知能力の第六感と執拗さ、ド根性は男勝りで、次々と脱税事件を解決してゆく。映画は、体制側である「マルサ(国税局査察部)」を女主人公にして描いたことが功を奏し、エンターテイメントの社会派ドラマで、日本の映画史上でもてハマった映画となりました。脇役人も素晴らしく、異色の個性派スターがズラリ、体制派の津川、小林桂樹、脱税派の山崎努のビッコ姿が良く、それに伊東四郎、他にも大地康雄、橋爪功、重鎮役者の芦田伸介の迫力と小沢栄太郎、それに懐かしい岡田茉莉子監督は主役の宮本信子の亭主・伊丹十三伊丹氏の監督...この感想を読む

5.05.0
  • orimasaorimasa
  • 192view
  • 556文字

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